オールドデリーでマトン・ニハリ【サポート飯】
これまでの私のnoteにサポートしていただいた方から、世界多分一周旅をしている旅先で美味しいものをごちそうになるというこの企画、「サポート飯、ごちそうさまです!」の記念すべき第五弾。
インド1発目はこの人にごちそうになろうと、最初から決めていました。
その方は、だいふくだるまさん。
だいふくだるまさんは、いろんな愛についてシリーズで書いておられています。それ以外にも、旅の文章と写真も私の好みど真ん中にささるし、日々の思いなどをさりげなく書かれた文章の中に、私のもやもやをなぜかタイムリーに綺麗に言語化してくれていたりして心の整理ができたり、キャンプや音楽の話も好きだし、もちろんインド好きなところも好きだし、カレーの美味しい店に詳しいし、「鮭おにぎりと海」という小説も好きでした。だるまさんについて語ると、好きばかり並ぶのでこの辺にしておこう。
きっかけはこのnote。
私も食べに行ったことのあるオールドデリーの「Karim’s hotel」というレストラン。
マトンカレーをだるまさんは食べたらしいのだけど、私は前回のインド旅ではバターチキンカレーを選んで食べていたので、次にインドに行けたらここでマトンを食べたいなと、このnoteを読んでからずっと思っていました。
なのでKarimでマトンカレーをだいふくだるまさんにごちそうになろうと思い、ニューデリー駅近くのパハールガンジ(インドに来たことのある人はご存知の、バックパッカーご用達の安宿街)からメトロに乗っていざオールドデリーへ。
さて、オールドデリーのジャマーマスジット駅に到着。
ものすごい人である。
インド最大のモスク、ジャマーマスジット。格好いい。そしてものすごい人、人、人。カオスとはオールドデリーのこと。
全く進まないリクシャー、鳴り続けるクラクション、人の声。
ジャマーマスジットを背に、ムスリル街に入っていく。ヤギの肉屋、チキンの店が並ぶ。
イスラム教の人たちの人だかりがすごい。
Karimに行こうと思っていたのに、なぜかKarimに入る小道の角にある店が気になってしまった。
インド人の客でごった返している店。「AL JAWAHAR」というレストラン。
だいふくだるまさん、直前で気が変わってしまいました、えへへ。
よく気が変わる女なのでお許しを。
AL JAWAHARでマトンを食べようと思います。
よーし、マトン、いただきます!
マトンカレーを注文しようと思ったら、名前に「マトン」とついたメニューが多くてどれにしたらいいか分からなかった。インドのレストランあるあるである。
「マトンのどれがいい?」と店員のおじさんに聞くと、
「ニハリがおすすめ」と言われる。
何それ。
「イスラムのカレー」だとのこと。
ふむ。
ムスリル街だし、それでいっとこうか。
マトンのニハリと、周りの人はみんなナンを食べていたので、インドでナンを食べることは私はほとんど経験がないのだけど、店の入り口で焼いてるおじさんがいたしプレーンナンを注文した。
いきなりすぐに生野菜が先に来た。
生のタマネギって鼻につーんとくるから好きじゃないのよと思いつつ、つまんでみたら、えらく美味しい。
辛くなくてみずみずしくてちょっと甘い。
いいねぇ。クセになりそう。
待っている間に、ニハリについてiPhoneで調べてみた。(便利な世の中になったものです。)
AL JAWAHARもKarimと同じくムガール帝国の宮廷料理の店で、ニハリはイスラムの煮込み料理のことで、北インドのデリーはもちろん、パキスタンでも人気らしい。
マトンをじっくり煮込んだイスラムのカレー。
楽しみである。
だいふくだるまさん、ニハリ、いかせてもらいますね。
きたきた。
見た目はミャンマーのカレーと同じくらい油がすごい。
だいふくだるまさんのnoteで学んだ通り、表面の油をすくい取ってから実食。
ちなみに生姜と青唐辛子が上に乗っていたため、気弱なもんで、青唐辛子も油と一緒に避けてしまいました。
さてさてお味は。
うむ。
カレーは当然スパイスも効いているが、濃厚。
舌がピリピリする辛さはあるけど、口の中が火を吹くほどではなく、美味しい。
何といってもマトン!
柔らかいです。トロトロに近い。
大きい塊が2つ入っていて大満足。
ナンはそこまで美味しいというわけでもなく至って普通のナン。
でも油の多いカレーを吸って、ちょうどいいかも。
辛くてピリピリしてきたら、生のタマネギをつまんで口に放り込むと、爽やかな感じがする。
よくできているコラボレーション。
私にしては珍しく生野菜(タマネギのみ)をかなり食べました。
ナンが終わっちゃったので、ニハリは少し残してしまいました。
ごめんなさい、多すぎた。
でも美味しかった!と店員のおじさんに伝えると、黙って笑顔で首を横に揺らしていた。インド人の頷きやYESは、首を横に揺らす。この独特のスタイルを、久々に思い出させてくれた人第一号である。
水1本とマトンニハリとプレーンナンで445ルピー(712円)と、インドにしてはかなり高価なごはんでした。
だいふくだるまさん、ごちそうさまでした!
さて、お腹もいっぱいになったし、オールドデリーを散策して帰ることに。
ここのムスリル街は歩いていると楽しいけど、人もリクシャーも多いから、あまりカメラに夢中になると、こけたり怪我しそうで怖い。
旅に持ってきている唯一のカメラRICOHのGRは軽くていい。
タレーブアデーンに行った時は望遠レンズが欲しいなと思ってしまったが、GRはその分軽いし、スナップをささっと撮れるからいい。
こけないように、気をつけつつ。
ニューデリーに戻った頃には日も暮れていた。
チャイを飲んで肌寒さを紛らわせる。
寒いデリーにも少し慣れてきた。
オールドデリーの喧騒に圧倒されながらも、歩いているだけで刺激的で楽しかった。
今回のデリーの宿は、テレビのある個室にしているのだが、私はインド序盤の宿はいつも大体テレビ付きの部屋にしている。
まずテレビをつけて、一日中インド映画やミュージックビデオが絶え間なく放送されるチャンネルに釘付けとなる。
今流行っている映画の曲や、過去の映画作品などにどっぷり浸かって、インドに自分を馴染ませて仕上げていくのである。
昨日は、ボリウッド映画界のキングのシャー・ルク・カーンと私の一番好きな女優ディーピカ・パドゥコーンの新作映画「Pathaan」を映画館で見て大興奮だった。
隣の人と一緒のところで声を出して笑っていたら、映画中でもやたらと話しかけられるようになってしまって、楽しかった。
宿のおじさんに「Pathaan見てきたよ」と報告したら、「何?!キングの映画?!俺は明日行くんだ、絶対!」って言っていて悔しそうだった。今日も行けなかったらしく、「仕事を休んででも、月曜には絶対行く!」と言っていた。オーナーのおじさんに休暇をあげたい。
今日の夜は、テレビでバーフバリが放送されるから楽しみだ。
そんな感じでインドに順応している序盤。
だいふくだるまさんのおかげで、序盤からかなりディープにインドに足を突っ込めた気がします。
ありがとうございました。
だいふくだるまさんも、どこかでまた美味しいカレーを食べれますように。
まただるまさんのnote、楽しみにしています。
こんな勢いでサポート飯食べさせてもらってて大丈夫か?という不安もありますが、なるようになる。ではまた。