下諏訪紀行 <諏訪大社>下社の春宮
岡谷美術考古館で縄文の世界に浸ったあと、とある場所をめざして車を運転していました。
が、そのとき突然、
いや、今日行くのはそこじゃない。あっちだよ!
なにかが閃き(笑)、あっけなく目的地を変更。
そして向かった先はというと・・・
ついに!ようやく!来ました。諏訪大社です。
諏訪をうろちょろするようになって、はや一月。
そろそろ挨拶に行かないとなぁとは思っていたものの、まだ寒いし、知識も浅いし、などと二の足を踏んでいたところ、いよいよタイミングが来たようです。
今更ですが諏訪大社、かんたんに説明しますね。
諏訪大社とは?
全国にある諏訪神社の総本社で、四か所に鎮座しています。
諏訪湖を挟んで南にあるのが、上社の本宮と前宮。
北にあるのが、下社の春宮と秋宮。
この4宮の総称が諏訪大社です。
主に、建御名方神(タケミナカタのかみ)と、奥さんの八坂刀売神(ヤサカトメのかみ)を祀っています。
旧暦の10月は神無月といって全国の神が出雲へ集まりますが、この諏訪の神に限っては、「一生諏訪から出ません」という約束のもと出雲から諏訪へ逃げて来られたので、留守にすることなく一年中この地を守っておられます。
ということに古事記や旧事本紀ではなっていますが、実は中世までは、諏訪の神は「諏訪明神(大明神)」で、タケミナカタさんという特定の神が意識されていたわけではないようです。
このあたりは大分ややこしいので、ここまでにします。
◇ ◇ ◇
さて、その4宮からなる諏訪大社、今回訪れたのは、下社春宮です。
鳥居をくぐる前に、ちょっと戻って大門へ。
車で通ったときに、「あれっ?」と気になるものを見つけました。
諏訪大社の御神紋「梶の葉」ですね。
なんだかカッコいい!
それにしても、器用に編まれていますね~。すばらしい。
(自分、不器用なので、、)
では、お参りしましょう。
鳥居をくぐったところで狛犬さんがお迎えしてくれましたが、随分高いところにいらっしゃるので、お顔がよく見えません。
春宮の境内はそれほど広くなく、すっきりとしています。
鳥居から入って正面に神楽殿、その奥に拝殿という造りです。日本古来の自然信仰のため、本殿はありません。
この日は2月2日、ちょうど前日に遷座祭が行われたところでした。
遷座、つまり神さまのお引越しです。
下社では年2回(2月1日と8月1日)、遷座の神事が行われます。
2月1日は、秋宮から春宮へ
8月1日は、春宮から秋宮へ
それぞれ御霊代が移されるそうです。
半年ごとにお引越し、けっこう忙しいですね。
きょうは神さま、ほっと一息ついているところでしょうか。
そして拝殿を取り囲むのが、1200年以上つづく熱狂的な御柱祭で有名な、御柱。
御柱は四本建てられますが、残りの二本は拝殿の奥にあるため見ることはできません。
しかし、改めて間近でみると大きい!
これを山から切り出し、坂を落とし、里を曳き、社殿の四隅へ建てる(すべて人力ですよ)という、諏訪の人たちの並々ならぬ熱意を感じます。
寅と申の年に行われる御柱祭
実際に見たことはありませんが(テレビ中継のみ)、諏訪の人に話を聞くと、色々と大変なことも多いようです。あれだけ大がかりな、それも危険を伴うお祭りですからね。亡くなるかたも・・・
近くを流れる小川のせせらぎを聞きながらお参りをすませ、境内をぐるりと見まわすと、存在感のある大きな木が目に留まりました。
神社にある木って、どうしてこんなに立派なんでしょう?
近づいてみると、根もすごいことになっています。
どう成長してこういう姿になったのか・・おもしろいですね~。
そしてそれを見守り、大切にしている様子にほっとしました。
さてと、
お参りはこれでおしまい。
かなりさらっと済ませましたが、この先また何度も来るので、少しずつ学んで紹介していこうと思います。
なにしろ、今日は寒い!
この寒さはたぶん氷点下でしょう。
下諏訪そぞろ歩き、まだまだ続きます。
次回は、岡本太郎さんの紹介で一躍有名になった、あの石仏。
よろしければまた、お付き合いくださいね。