【No.9 農家さんの「休もうや〜」文化】
皆さんこんにちは!ジョルディです。こちらでは、みかんの収穫も山場を迎え始めてました!11月後半から年末にかけて、中島では「みかん一色」に染まります。電話でもみかん以外の話はするな!となるほど、大忙し。
なので人手も必要で、私もほぼ毎日、色々な畑に駆り出されています。そうした農家さんのもとで働く際のひとつの楽しみが、「ひと休み文化」です。一日中仕事をするときは、午前の真ん中で「ひと休憩」、お昼挟んで、午後の真ん中でまた「ひと休憩」をします。
各農家さんごとで異なる「ひと休み文化」があり、働いている時に「ジョルディ、休もうや〜」と言われるといつもウキウキしてしまします😁 今回は、そうした農家の「ひと休み」スタイルについてご紹介します!
1. 畑を見下ろしながら…
「おかき食べる?」そう言って、手作りのおかきを缶箱いっぱいに詰めて渡してくれるかずこさん。(みかん農家:山本篤さんの奥さん)山本さんの畑は、ほぼ直角と言っても過言ではないほど急勾配の畑です。そこでひと汗かいた後の、ひと休憩はもう格別。
かずこさんは、休憩になるといつも温かい飲み物と冷たい飲み物まで用意してくれています。この時は、山の上にある山本さんの畑で午前中から働き、休憩は眺めの良いところで、ござを敷いて一服しました。朝日も照らして、ほんとにいい気持ち。
2. あったかい手作りコーヒーと共に。
いつもコーヒーカップとポットをもって、温かいお茶を入れてくれるのが敷島さんです。また、自宅で作ったという干し柿を食べさせてもらった時はびっくりしました。「柿ってこんなに美味しいのか!」と。
実は普通の柿(甘柿)はそこまで美味しい!と思うことはなかったのですが、渋柿からしか作れないという「干し柿」を味わった時には、大好物になってしまいました。渋柿を手揉みをして干すなど、手間をかけて完成した干し柿は、甘柿にはない味わいをもたらしてくれるみたいです。
3. 男は黙って、缶コーヒー。 と柿
吉田さんといったら「甘柿」です。いつも熟しかけの甘柿と果物ナイフを渡してくれる、男流の「ひと休み」ですね。こう見えて、DeNA横浜ベイスターズファンであり、演歌が大好きなようで、畑仕事をしている時はよく一緒に歌を歌いながら働いています。自分も母から教わった「あの鐘を鳴らすのは(和田あき子)」を熱唱しました。
吉田さんは少しシャイなところもありますが、ご自身の十八番である「サソリ座の女(美川憲一)」を歌うと、とろけるように甘い歌声を聞かせてくれます。さすが甘柿男、吉田さんです。
いつも「NHKの、のど自慢大会出てくださいよ!」と褒めると、「そんなことするまー」(そんなことする訳ないやろ!)と照れながら満更でもない笑顔を見せてくれます。😎
4. みかんの食べ比べと共に…
又、休憩する際に自分のみかんの試食会をするのもよくあります。この時は、藤岡さんの畑でマドンナ(愛媛県の特産品)の味を食べ比べしました。同じ品種でも日当たりや雨水・立地などの条件で味も変わります。ちなみに、こうしてキャリー(みかんを運ぶ箱)を逆さにして椅子や机代わりに使うのも定番です。まさに、みかん畑ならではの「即席休憩所」でしょう。
このように、瀬戸内海の晴れ晴れとした晴天の下、みんなでお菓子やみかんを囲って談笑する「ひと休み文化」。この時間がなんとも言えない幸せな時間だと、私はいつも思います。
東京に帰っても、どこかで「ジョルディ、そろそろ休もうや〜。」その声を期待している、そんな自分が心の底にいるようです。ではまたまた…
次回に続く。