朝活!!失敗のち成長
朝を制するものが、世の中を制するらしい。
SNSではママの知り合い達による、
朝ヨガ・朝瞑想・朝ジョギング・朝勉強と朝活投稿が頻繁に流れてくる。
皆の朝活写真はどれもこれも爽やかで、「朝活のおかげで頭も身体も軽い。」とのことだ。
何年も前から朝活という言葉は耳にしているが、やろうとは思わなかった。私は睡眠時間の確保を何よりも大切にしているからだ。
しかし、朝少し早めに起きることで自分時間を捻出するというのはとても良いことだ。健康的だし、「いつも爽やかですね」と言われる人達は、朝走ってきて!とか朝は英語の勉強を!とか言っていた気がする。そういえば勉強も朝の方が俄然効率が良いと聞いたことがある!子供達も早寝早起きの習慣が割とある方だし、ここは一つ私もトライしてみるか。
しかし、ここでとある疑問が湧いた。
一体皆何時に起きているのだろうか。
そんな時、「4:30起床!寝る時間を1時間早めて9:30に寝る。そうすれば朝1時間自分時間を長く確保できることが判明!#朝活」という内容の投稿を、2件ほど見かけた。この2件の投稿をした知人同士に接点はないのに、同じような内容だった。
・・・・4:30。そんな時間に目が覚めたら、私なら近頃よく眠れなくて、、と言ってしまうレベルだ。
それに4:30に起きたら、15:00くらいには、私は燃え尽き、真っ白になって、その辺の椅子から動けなくなってしまいやしないだろうか。不安だ。
しかし、やってみたら、心身共に軽く、夕方なのに朝かのように爽やかな私になれるのかもしれない。なんせ、それが朝活の効果と聞いているのだから。
自分一人では、心が折れそうなので、 友人に朝活宣言をしようと話してみた。
彼女もまた朝カツには成功者が多いこと、そしてその時間は生産性が爆上がりするのだと熱弁してくれた。
なるほど、俄然やる気が湧いてきた。朝を制するものは世の中を制する。本当にそんな気がしてきた。
早起きの為には、早寝が肝心らしい。早寝は余裕だ。9:30に寝ろと言われれば寝れる。会社勤務時代も私は子供と一緒に寝ていた。なんでそんな時間に寝れるの?と聞かれていたが、恐らく家事と呼ばれるものの質が一般的なそれよりも低かったのではないのかと予想している。
しかし、問題は起きる時間だ。私はいつまででも寝ていたい。布団に入っている時間が大好きだ。本当はギリギリまで寝ていたい。でもギリギリに起きることは、友達曰く朝のNG習慣の典型とのことだ。
こんなにも熱弁してくれたので、友人はさぞ朝活のプロフェッショナルなのかと思っていたのだが、どうやらやっているわけではないらしい。
しかし、朝時間の効果はすごく感じていると言うのだ。
というのも、友人は先日寝る前にご主人と喧嘩をしたらしいのだ。友人は喧嘩したまま午前1時に就寝したのだが、あまりの怒りで4:00に目が覚めてしまったらしい。
そして友人は、4:00にカップラーメンを食べたそうだ。そのカップラーメンは、今まで食べたどのカップラーメンよりも美味しかったとのことだ。そして、怒りも静まり、穏やかに日の出を迎えたという。
私は思った。
それは、朝時間の効果のエピソードというより、カップラーメンの効果のエピソードなのではないだろうか。
いや、それともやはり4:00に起きて、自分時間を持ったことが、友人の心を安定させたのだろうか。。
しかし、むしろ私はアラフォーが、睡眠時間3時間で、カップラーメンを食べれる胃袋の方に感心してしまった。
話はそれてしまったが、私も意を決して朝活にトライすることにした!
土曜の夜、翌朝4:30のアラームをかけようとした。
4:30
せっかくの休日に4:30。休日とはアラームを消して眠れることが喜びの1つなのに。
4:30
いやいや、やってみないとわからない。頭も心も軽くなるというなんとも素晴らしい活動だ。
私の中では、朝活後の爽やかな自分と、布団の中でホクホク温まる自分の2人が闘っていた。
そして、私は、、、、。
日曜・朝。
気持ちよく目覚め、布団の中で伸びをした。
時計を確認した。
7:45
私の朝活は見送りとなった。
アラームはかけずに寝た。
しかも、いつもよりたっぷりと。
私は猛烈に幸せだった。
子供達はすでに起きてリビングにいた。
「おはよー」と子供達に声をかける
「ママ沢山寝れた??良かったぁー」
私は頭をかいて照れ笑いをした。子供より遅く起きた自分にも、私より遥かに大人な子供達にも、アラームをつけなかった自分にも、なんだか少しだけ恥ずかしくなってしまったのだ。
私はリビングの窓を開け、再び伸びをした。朝日を浴び、冷たい風を吸い込んだ。爽やかだ。爽やかな日曜の朝だ。
子供達の「寒いーー」というブーイングにより、窓を閉めて、私は子供達にくっついた。
朝活は明日以降ということにしよう。
単身赴任家庭の母の土日は、休日ではないのだ。今日はどこまで散歩にいき、何をして遊ぼうか。小2娘と3歳の息子を母一人で満足させるには、体力勝負である。
と言い訳をしてみた。
そして、私は笑ってしまった。
実は私は過去かなりストイックなタイプだった。決めたことは何としてもやり抜くというタイプだったのだ。だから、「決めたことをやらなかった」なんてことがあれば、なんてダメな自分なのだと大いに自分を責めていた。
その私が、トライすると決めた「朝活」を見送ったのだ。
私は自分探しの結果、不健全な自分を手放していった。結果、こんなにも自分に緩くなったことに、自分でも驚くと同時に、自分を少し労われてる気がして、なんだか成長してるように思えた。
朝活に失敗して成長を感じる。
ものは考えよう。捉えようだ。
これもまた、言い訳だろうか?
しかし、私は幸せだった。
朝活は、また明日以降、いややりたくなった時にトライすることにしよう。
「今日何して遊ぶー」子供達に聞いた。
子供達の要望にも、自分の要望にも応えて、日曜日を楽しもう。
よく寝たのだから、なんでも出来る!