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さっそく統計の読み物を読んでみたら、お勧めなので紹介します

”統計学を学ぶべき”と別の記事で主張してみたものの、僕がまだちゃんと学んでなかったよ、ってオチだったんだけど。

そこで、さっそく、統計学の読み物的な本を読んでみた。
読んだのは「グラフとクイズで見えなかった世界が見えてくる すごい統計学」という本。
二色刷りでイラスト多め。

「はじめに」の前に、8ページにわたってイラストで「統計学を学ぶ大切さ」が紹介されていて、それが、僕がさっき言ったnoteで書いた「なぜ大切か」の説明よりもよっぽどわかりやすくて、「あ、この本、読みたい」ってなった。
プロローグを読んで、統計学の基礎はやっぱ全国民がみにつけるべきものだなと実感したよ。

第1章では、データを図や絵で表す利点を紹介

データを図や絵で表すと、見えないデータが見えてくるよってことを紹介してる。
第二次世界大戦のヨーロッパ戦線で、アメリカの爆撃機を地上からの機銃掃射を受けても墜落せず生還させるために何をしたのか、という事例が理解を促してくれた。なるほど、見えないデータが見えるとはこういうことかってのが納得できる。

第2章は、統計の基本の説明

平均値とか、中央値とか、最頻値といった、統計でよく使われる言葉の意味を説明してくれてる。

第3章は、正規分布について

統計学ってのは、世の中のいろんなことに「バラツキが生じる」ことを利用して分析をする学問という面もあり、バラツキをとらえるのに正規分布が便利だという話。
事例としては、養鶏でとれるタマゴの重量のバラツキや工場で作る釘の長さのバラツキで、正規分布を説明してる。
違う部署の社員の成績をどうやって比較する方法を説明する中で、平均値と標準偏差っていう考え方が正規分布を理解するのに重要であることを説明してる。

第4章は、推測統計学について

少ないサンプルデータで全体を推測する方法について説明してる。
サンプル調査で失敗した例として、1936年のアメリカ大統領選で予測会社が、サンプリングをミスって予測を外した例。
テレビ視聴率の例で、予測誤差の説明。
内閣支持率の事例で、予測誤差の範囲内の場合は、支持率が逆転してる可能性もある、という説明。
日常で目にしている視聴率とか内閣支持率で説明してくれているので理解が進む感じ。前回よりも支持率が上がったという報道があってもそれが誤差の範囲かどうかってことまでは報道してくれない。

第5章は、仮説検定について

コイン投げを例にして、表が連続して何回出れば「イカサマ」であるかを統計的にどう判定するのか、を説明している。
そして、仮説検定の基本的な考え方を「ひねくれた考え方」として説明してる
確かにその通りで、僕がほかの本を読んでもよくわからなかったところがこの仮説検定の「ひねくれた考え方」ってところ。
そして、これを説明するための用語がさらに理解を阻むんだよ、帰無仮説とか対立仮説とか棄却とか優位水準とか、日常でなじみのない言葉の組み合わせだから。「ひねくれた考え方」+なじみにくい用語 のコンボで来られると勝ち目がないよ
この本では、こういったことをわかりやすく説明してくれてる。前に読んだ本ではわからなかったことが少しわかった気になった。
でも、一回読んだだけじゃすんなり頭に入ってこないのはあいかわらず。
もっと別の本も読んでみなきゃだなと。いろんな人が書く文章を読んで理解するっていう作戦でいくしかないと思ってる。

第6章は、相関関係について

ニコラスケイジと溺死者数の相関関係の事例で、疑似相関を説明。
RCTやA/Bテストについても解説。
そして、コラムでは、流行り病の検査について、日本国民全員を検査したほうがいいか、検査する必要は無いかという設定で、テレビなんかでよく聞いた偽陽性だとか偽陰性という言葉も使いながら、「全員検査する必要なし」と説明するくだりは、良かった。 ワイドショーがエモーショナルなことだけ言って不安にさせているということがよく分かった。
っていうか、データをゲットして、ササっと計算できる力があれば、ワイドショーなんかあてにしないで、自分なりに判断できるんだなとわかった
でも、どんなデータをゲットすればササっと計算できるのか、ってところが理解できてないと意味ないか

第7章では、エビデンスが大切だってことについて

旧日本軍で、当時原因が不明だった脚気の原因究明のため、ランダム化比較試験をやってエビデンスを積み上げて原因を突き止めた海軍と、「脚気菌」だという思い込みを信じて海軍の成功事例を無視してしまった結果、患者を出し続け死者を出し続けてしまう陸軍、という事例が紹介されている。
そして、コレラ菌が流行した19世紀のロンドンで、コレラ菌と飲み水との相関関係を見つけて素早く対策を打った事例から、統計の実用性を説明している。

特によかったのは

第7章の一番最後に2つのコラムの内容が、実際に生活の中で起こり得そうなことを統計の知識で解くクイズ形式になっていて、統計学的にどう考えれば解けるのか、なるほど、統計って便利だな、と思わせるものだった。
こういったクイズ形式だけを集めた本があったら、飛びついちゃうかな

さいごに

やっぱり、統計学の理論的な入門の前に、こういった読み物で統計学の利点や、実際の生活での利用方法などを知るのは理解が進むと思った。
みんなにお勧めしたい。

本の情報

本丸 諒『グラフとクイズで見えなかった世界が見えてくる すごい統計学』飛鳥新社、2022年5月2日

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トクゾーnote
思わず笑ってしまうような素人の哀れな思考を書きたいと思っているんですが、なかなか書けないものですね。無意識にカッコつけちゃってるのかもしれないなあ。