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いつでも勝負飯はカレーだったのかもしれない 私の軌跡と母のスパイスカレー
好きな食べ物は?と聞かれたら、真っ先に答えるのが、
「カレー!(スパイスカレー)」
次に、りんご、唐揚げって答える私です。
そんなスパイスカレー大好き愛はこちらのnoteでも書いています。
そんな私のカレー人生。
その起源は母のカレーだったのかもしれません。
ここぞという時に、よく登場していた母のカレー。そして大きくなると自分で作るカレー。そんなカレーのお話です。
小学生のお誕生会
小学生の頃、仲のいいお友達の数だけあった、お友達のお誕生会。
なけなしのおこづかいで買ったプレゼントを持って、お呼ばれしたお友達のおうちへ行く、当時の私にはビックイベントでした。
自分も同じように、お誕生会でお友達を呼んだドキドキの日。
その日も、みんなにカレーを出してくれた母。
箸が転がっても笑える年頃、「わーいカレーだ!」と、お友達とワイワイしていました。
出てきたカレー。
お皿から立体感を醸し出す、ごろっごろのなんともワイルドなサイズのジャガイモや人参たち。
友達が、
「〇〇(私)んちのカレー、めっちゃジャガイモでかいね!!」
って、笑いながら言われたのを今でも覚えています。
確かに、大ぶりなジャガイモを一回切っただけの、ザ・ジャガイモ。
次の日学校でも、友達に、ジャガイモでっかかったよねー!って言われて、
当時、恥ずかしくて、母に文句を言ったこともよく覚えています。
準備してくれた感謝より、文句を言うなんとも嫌な娘でした。
今思い返せば、ネタになるのに。
お年頃の高校生になって
私的には超がつくほど珍しく家に彼氏Aくんを連れてきた時のことです。
その日、母にお昼を出してもらいました。
母は、その時もカレーを作ってくれました。
Aくんには、自分の母の料理がおいしいから、食べに来て、と誘った気がします。
自分の料理じゃなくて、母の料理を食べさせたいって、今考えると変ですが。
あこがれのAくんと付き合えたばかりで、緊張感で、味や会話など全く覚えていません。
彼とカレー。冷静に考えると、おやじギャグですね。
当時、母に注文した内容としては、野菜は、小さく切ってね。
小学生の時、友達に出してもらった具でかカレーの辛い、いや、苦い思い出があったからです。
そんな一大イベントにもカレーを食している私でした。
自分で作れるようになった大学生時代
初めて実家に遊びに来た彼氏Bくんへ、自分でスパイスカレーを作って食べさせたこともあります。
相手がスパイスカレーが好きかも確認せず、好みの味だったかどうかも怪しい。今振り返ると、たぶん、自己満のためだけのカレーだったと思います。
でも、カレーを華麗に作っているところを披露したかったのに、なかなかいつものようにうまく作れず、苦戦した記憶だけが残っています。
このスパイスカレー
母から教わった数少ないレシピのひとつです。普通なら、肉じゃがとかハンバーグとかあると思いますが、我が家はスパイスカレーです。
なぜか?
それは、私の家族の生い立ちにあると思います。
我が家は転勤族でした。私も生まれたのはアジア圏のある国。といっても、帰国子女というと聞こえはいいですが、0歳で帰国しているので、「おぎゃー」しか言っておらず、残念ながら英語は身体にしみつきませんでした。
ただ、アジアンな雰囲気は居心地がいいらしく、アジアンな料理が大好きです。
私が生まれる前はボルネオ島にもいた私の家族。好奇心旺盛な母は、せっかくならと、現地の方に、料理を教えてもらったそうです。その1つがスパイスカレー。色んなスパイスやココナッツミルクとトマト缶もたっぷり入った、スパイシーなアジアンカレー。
そのカレーを私の成長過程でもよく母が作ってくれました。私も、いつの間にか作り方も覚えてしまいました。
当時海外生活は、部屋にサソリが出たとか、おもしろおかしく話をしてくれるけど、母の転勤生活、さざかし大変なことも多かったと思います。私も母となった今、当時、どんな生活していたんだろう、って考えながら食べます。(いや、食べる時には忘れていますが)
初めて出したカレー
嫁ぎ先で初めて一人で作り義理の両親も含めみんなに出した料理は、カレーでした。
それは、毎年の恒例行事、田植えのお昼ご飯です。
身体も汚れるので、作業途中のお昼は外でみんなでカレーです。
万人受けするように、基本のカレールー使いです。
初めて出したカレーは、勝手に腕前をジャッジされている気分で、(誰もしていないのに)味はどうかな?気に入るかな?反応が気になります。もうドッキドキでした。
いつからか、田植えのランチは私がカレー当番です。ルーはエスビーのゴールデンカレーが私のお気に入りです。
結婚して約10年
「カレーと言えば、やっぱバーモントカレーでしょう」
と返ってくるのが、私の夫くんです。
お子ちゃまかよ、CMの影響受け過ぎよ、
と突っ込んでしまいますが、育った環境や好みはひとそれぞれ、
を理解するうえで、カレーは私にとっていい例です。
それでも、相変わらず私は、スパイスたっぷりのカレーが食べたい!
やっぱり、夫くんにスパイスカレーでいいか聞くと、「おいしければ、スパイスカレーでもいいよ。でも、カレーと言えば、やっぱバーモントカレーでしょう。」
って。うーん、なかなか、上手に作るための練習の余地がありません。
しかも、まだ子供は小さいので、一緒のものは食べられない。
3種類もカレーを作らないといけないのか?いや、嫌。
ということで、一人だけランチのときに作ってみたり、たまー--に一人でお出かけのときに、スパイスカレー屋さんで食べたり。
たまに、おいしくなるように調べて作って夫くんにも出してみたり。でもいまいちだったら、カルディで買ったスパイスカレーの素を足してみたり。足すと一気にそれっぽくなります。(最初からそれ使えばいいのに。)
あとは、普通のカレールーにたくさんスパイス入れたカレーで夫くんを喜ばせたり。
数か月に一度、実家に帰ったときには、よく母に、原点のスパイスカレーを作ってもらいます。うん、懐かしい味です。
こんなふうに、他人のカレー観を邪魔しないようにしながら、自分のカレー欲を満たすようになりました。
あ、夫くんは、AくんでもBくんでもありません。別れた原因は、カレーではないので、若かりし頃の甘酸っぱい、いい思い出です。
読んでいただき、ありがとうございました。
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