聖護院大根をどーんと炊いてみた
今年も残すところあと10日ほどになりました。
年の瀬が押し迫ってからバタバタしたくないので、今大掃除の真っ最中です。
くたくたに疲れた日のお夕食に、あったかい煮物なんかがあるといいなあ。例えばこんなものが私は無性に食べたい。
しかし、待っていても大根炊きが向こうからやって来ることはありません。自分で炊くしかないのです。
出かけた先で、たまたま聖護院大根を見つけて買ってきました。
大体1kgあります。これを炊くことにしました!
と言っても東京人の私が聖護院大根を料理するなんてはじめて。
そもそも聖護院大根と聖護院蕪が別の野菜だということを今回はじめて知りました。千枚漬は聖護院大根が材料だと思っていたんですが、そちらは蕪の方を使うんですね。どちらも丸くて、京野菜を見慣れていない私には同じに見えてしまいますが、葉っぱの形で区別できるそうです。それと、葉っぱのつけ根の色。うっすら緑がかっていれば聖護院大根です。
聖護院大根の端っこを生でかじってみましたが、確かに味は大根です。けっこう辛くて大根特有の苦みもあります。
聖護院大根は煮崩れしにくいので、煮物向きとか。
ネットでレシピを複数調べ、私なりに味付けを決めました。約1kgの大根に、油揚げ2袋(4枚)。昆布と鰹節の出汁1,000ml、白醤油大さじ2、濃口醤油大さじ1、みりん大さじ1、です(私はうすくち醤油の代わりに白醤油と濃口醤油を混ぜて使っています)。割と薄味で甘みも控えめの味付けです。冬の根菜は甘いですからみりんは少なめにしました(私は煮物はあまり甘くしないのが好みです)。
確かに、煮崩れしにくい大根ですね。角が立ってまだ硬そうに見えますが、お箸がスッと入るくらい柔らかいです。でも、見た目ちょっと鋭すぎました。やはり面取りした方が見栄えは良かったかもしれません。
かじりつくと、お出汁を含んだ大根が口の中でとろけるよう。シンプルですが、しみじみと身体にしみわたるおいしさ。私も夫も同じおかずが続くと飽きてしまうたちなのですが、こういうものは毎日でも飽きません。大鍋でたっぷり炊きましたので、しばらく食卓に上ることになります。
厚めにむいた聖護院大根の皮は、ザルに広げて半日ほど日に当てます。
これを使っておまけの一品。
ごま油でちりめんじゃこを炒め、日本酒をふり、大根皮と出汁をひいた後の昆布を細切りにしたものを炒め煮にします。じゃこと出がらし昆布からもそこそこ味がでます。味付けは塩だけでじゅうぶん。仕上げにいりごまをかけました。箸休めにちょうどいいおかずです。
生の大根皮を使ってもいいのですが、少し干すとぽりぽりとした食感になりますし、火が通るのが早いです。
寒い時期、大鍋で何かをコトコト炊くっていいものですね。身も心も温まりました。