「売れるかどうか」はどこで決まっているのか? #マープス
無料のオンラインマーケティング講座「マープス」の第17回の講義
「売れるかどうかの勝負は店頭で決まっているのか?」
の視聴メモです。
12月13日の講義ですが、視聴できていませんでした。
参加申込者には、アーカイブが共有されていましたので、年が明けて、遅れての視聴となりました。
タイトルの答えは、「店頭でがんばらないといけない」けど、その前に購入するか決まってること多いよね、です。
商品の種類
商材・サービスを考える時、考えることに「価格弾力性」があります。
価格弾力性が高い商品=価格が変わることで需要の変化が大きい商品
です。
日用品をはじめ、代替品のある大衆向け商品は価格弾力性が高い商品です。
シャンプーやボディソープ、洗剤などがそれにあたります。競合が多いため、消費者はひとつの商品で多くの選択肢があります。
価格弾力性が低いものに、食品、トイレットペーパーなどの生活必需品があります。生活に欠かせないもののため値上がりしても消費者の需要が減るわけではない。天候不良や原材料の高騰などによって値上がりをしても、消費者は値上がりをした価格で購入し続けることになります。また、家具や家電といった必要なタイミングで購入せざるを得ない商品も、価格弾力性が低いとされています。
その他、お客様のニーズのオン・オフによる分類もあります。
ニーズが常にオン:価格が低いお酒、シャンプー、柔軟剤、お菓子
ニーズのオンとオフがある商品:家電・家具
お客様のフェーズ
すぐに購入を迫られている「いますぐ客」と、いつかそのうち購入する「そのうち客」がいます。ほとんどのBtoB商材は、「そのうち客」になります。
現在の広告主は、「そのうち客」の集合の中にできた「いますぐ客」にターゲティングしていると言います。競合他社と、よーいドンで横並びの施策をせざるを得ないので、クリック単価も上昇します。
「いますぐ客」の施策をしなくていいという主張ではありません。でも、市場の割合で勝負がついてしまうので、「いますぐ客」の施策ばかりをやっていても、競合で勝てません。
「そのうち客」の育成に力入れないといけないんじゃないの? というのが、池田さんの主張です。
「そのうち客」の育成ができていると、いざ、購入のタイミングで、「社名 商品名」で検索をしてくれます。「掃除機 ランキング」ではなく、「ダイソン 掃除機」で検索する人をどれだけ増やすか? を考えたい。
でも、会社は、今年度の売上を求めている。という事情もあります。それでも。2割、3割でも、来年以降の売上のための施策を打っていきましょう。
消費者は4回評価する
今回の講義のメインとなるZMOT/FMOT/SMOTの解説です。
もとになる考え方は、こちらの本です。
一般消費財でもこの考え方が適用できるというP&Gが考えたものが、FMOT(First Moment of Truth)、SMOT(Second Moment of Truth)で、2004年に登場した考え方です。
FMOT(First Moment of Truth):店頭で買うか買わないかの評価をする
→目立つ棚に置こう!(トライアル購入)
SMOT(Second Moment of Truth):製品のパフォーマンスによる評価(リピート購入)
2011年、いやいや、もっと前に購入するかどうか決まっているでしょう、という主張が、2011年、Googleから出されたZMOT(Zero Moment of Truth)です。実際、Amazonに行く前に7-8割が決まっているのではないでしょうか?
広告、パブリシティ、ソーシャルメディアの施策です。
さらに、最近では、TMOT(ティーモット、Third Moment of Truth)、顧客が商品を利用するうちに愛着が高まり、リピーターになるという購買モデルもあります。何回もブランド体験を上書きして、「すげーな」「やっぱいいな」と思わせて、次の消費につながる評価です。評価が悪い場合、例えば、いつも行くお店が、味が落ちた、ちょっと冷めたものが出てきたで、来店頻度が下がることもあります。
ZMOT→FMOT→SMOT→TMOTという流れで、評価がされます。
購入を決定する要素の一つ、レビューを書けるのは、既存顧客(SMOT,TMOT)です。気ぞ顧客の評価が、ZMOTの一部を作っています。買おうとした時に、レビューに酷評が並んでいると売れません。広告で騙して買わせることはできない時代です。
私の仕事の中では、事例記事なんかがそうですね。
結局、ZMOT→FMOT→SMOT→TMOT→ZMOT→… とループすることを意識しましょう、という主張でした。
口コミ(ZMOT)の種類
今までは、
検索型(目的、能動的):「レビュー:評価(SMOT, TMOT)」「レコメンド:推奨(TMOT)」
がメインでした。
今は、タイムライン型(受動的):SNS により、以下も、見える化されるようになりました。
「報告(SMOT)」:「行ったよ」「来てみた」「見たよ」「着いたよ」「期待・意向(FMOT)」:「これはおもしろそう」「食べてみたい」「観たい!」(でも相性が悪い商品もあります。例えば、「この薬飲んでみたい!」は存在しません。)
対策の場が、検索か、タイムラインかを意識する必要があります。
※提出義務のない課題
レジでお金を払うとき、「この商品はいつ買うことを決めたのか?」考えよう ※多くが入店前だったことに気づくはずです
まとめ
お客様がどういう属性か、扱う商品の種類は? どこで評価しているか、ということはもちろんなんですが、一番大事なことは、「そのうち客」をどう考えるか? という点ですね。やっぱり、今年度の売り上げが悪いと、商材・サービス自体が扱われなくなりますが、将来、競合に勝つためにも、ここに力を入れていきたいし、私個人的には、やりがいを感じます。今年度の売上に貢献できなければ、自分の評価も上がらないですが、「そのうち客」の育成は、2024年も考えたいところです。