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【詞】夏の影
生きているのは もしかしたら何かを探索するため
去った夏の影見つけ 暖炉で編んだマフラーと
どこまでも行き交い 行き交う 雪の宵闇が
掌に冷たかったりする
海の絵を描いた 波の細部まで
数ヶ月前の夏は塔のように佇んでいる
夏が淋しく通り過ぎるほどに
雪原の足下の凍えが大きくなる
きっといつかは比例する
生きているのは もしかしたら 夏を模るため
夏の影のもう少し先の 見慣れた建物
いつまでも変わらないようで 変わる暑さや
景色の翳りが 悲しかったりする
バスに乗った 最果てまで
塔の形はいつも同じとは限らないので
そっくりそのまま 写す度に
染まる影や 色彩も違う
そして
行き交い 行き交う
行き交い 行き交う
雪の宵闇に隠れるらしい
冬が訪れるのは夏の後なので、よく見ると冬の中にも夏の面影があるように思います
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