【詞】線香花火
線香花火は、気まぐれな月の横顔みたいです
決して目を合わせることはなく
鰭みたいな火花、泳いで消えて
遠吠えする夜は僕らの
陸地を求めて彷徨う想像を
こねくり回すだけ回して
よく分からない笑みを浮かべている
人生は夜に雲が暮れ
そうすれば雲の向う側
真夏日の微熱、何か期待してしまう
右往左往に見える景色に
皮肉が生い茂る前にどうにか
夏の揺らめく川で
君に会って話すのさ 会って話すのさ
抱えられないほどの夏のすべては
夏の終わる頃には、掌ほどに凋んでいくんだ
鯨みたいな躰をした期待も
夏の終わる頃には、掌ほどに凋んでいくんだ
時は過ぎて、坂を下り、川の外れ、手を振って
夏はにわか、飴に溢れ、祭りの後、手を引いて
散りゆく
線香花火は気まぐれな君の横顔みたいです
決して目を合わせることはなく
他人の距離感です、今は何もかも
新作です。
まだ初夏に入った頃ですが、
夏がテーマの詞になっています。
昔は家族で手持ち花火をすることがありましたが、今はあんまりですね。
サムネイルの線香花火の写真は
自分で撮って綺麗だったので
これまでの詞でもサムネイルになっていたりします^ ^
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