見出し画像

不滅


今回は、以前投稿した 消えてゆくのになぜ という日記の続編になります

ウスズミの果て」というマンガの一部ネタバレを含みます




先日投稿した 消えてゆくのになぜ に、多くの反応をいただき、ありがとうございます!

生きること・亡くなることに対して思っていたことを、ありのまま書けたように感じます


こちらの日記の中で、音楽や本は、作者や大切にしていた人が亡くなった後も半永久的に残り続けるのかもしれない と書いているのですが、


先日、面白そうと思い購入した「ウスズミの果て」というマンガで似たようなシーンがあり、


人類滅亡後の世界が舞台になっている作中で、図書館に従事するロボットが、返却されていない本を回収するために荒廃した世界を探索しているのです


その理由として、滅亡前の世界に居た図書館の主人が、亡くなる前に遺した


いつか我々の跡を辿るかもしれない者達のため、知識を求める者がひとりでも残っているのであれば、守り続ける価値はある


という言葉があり、
変わり果てた街の姿を横目に、(ひとりでも残っているのであれば)と何度も言い聞かせながら、生存者を待っていたのかもしれません


そして回収先の部屋で、主人公・丑三小夜に出会い、小夜も本の回収作業を手伝うことになります


こうした世界観のマンガを読んでいて、
それぞれの時代の人々がバトンを渡し続けることで、本やフィルムは不滅の存在になりえることを強く感じます


すべてが朽ち果ててしまった世界に生きる人たちは、元の世界を、本や映像の中でしか想像することが出来ないというのは、
そうした意味で作られていないとしても、作品の持つ知られざる役割にも考えられ、不思議な気持ちになります


土器や埴輪や壁画など、当時の人々にとっては生活の一部だったかもしれないものが、
後世では重要な資料になりうることもありますからね


その点では、世界を紐解く謎が眠っているかもしれない と、ネットを中心に根強い人気があるヴォイニッチ手稿も、
古代の奇妙な創作が好きな人が残したコンセプト作品 という可能性を個人的に考えています


作者も不詳で、当時を知る人も居なくなった現在においては、
それが創作なのか?
歴史を変える重大な書なのか?
は、
人それぞれの考察に託されることになり、
やがて巨大な論争につながるケースも珍しくありません


今を生きているからこそ、間近で見ることができる出来事があれば、
昔に生まれたことで当時の歴史の証人になることもある


そう思うと、人生って何が起こるか分かりませんね



いいなと思ったら応援しよう!