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ただの映画の感想『ミッドサマー』

ただの映画の感想『ミッドサマー』

★★★★★

見終わったばかりで興奮している。★を5つ付けても構わない、強くそう思う。冒頭の助走もなくストーリーにグッと引き込む力、斬新なカメラワーク、神秘的な世界観、乱暴にさえも感じさせるが逆に緻密だったカット割り、犠牲者たちのグロいシーン、決裂していく仲間たちの人間関係、効果的な劇中音楽、ラストの同調圧力を感じさせる村の人々の泣き叫ぶ姿等々。インパクトが凄まじい。ドラッグはもちろんセックスです

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ただの映画感想『グリーン・ディスティニー』

ただの映画感想『グリーン・ディスティニー』

★★☆☆☆

男女の恋と宿命、復讐を描いている。素晴らしい点はいくつかあった。アクションシーンのリアリティ、名言連発のセリフたち、荘厳な自然の美しさ、絡み合う陰謀と人間関係、それに付随する仇討ちという名の駆け引き。わたしには物語が複雑に感じた。しかし登場人物の多さや、入り組んだ感情の構造が難しかっただけで、この映画に高評価を付ける方はそこが興味深いのだろう。政治の世界と似ていると思う。でも第一にわ

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ただの映画感想『スオミの話をしよう』

ただの映画感想『スオミの話をしよう』

★★★☆☆

長澤まさみ演じるスオミを巡って振り回される男たちのコメディ映画。無理のあるシーンがいくつかあって、映画に没入するのを削がれたのだけれど、それでも修正してくるのが三谷幸喜(脚本・監督)。そして長澤まさみの凄み。スオミは5人の男との結婚と離婚を繰り返しており、夫によって性格を変えて夫婦生活を貫いてきたのだが、その演じ分けが素晴らしかった。同時に三谷幸喜もまた恐ろしい才能の持ち主と改めて認

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ただの映画感想『グラディエーター』

ただの映画感想『グラディエーター』

★★★☆☆

アウエリウス皇帝を演じたリチャード・ハリスが素晴らしい存在感を放っていた。あまりの熟練さにアウエリウス皇帝の息子であるコモドゥスを演じたホアキン・フェニックスが頼りなさ過ぎた冒頭。ところが憎悪と嫉妬とで狂っていったコモドゥスの葛藤は人間味溢れていて、ラストは狂気を感じた。その狂いっぷりには脊髄に冷凍液注射されたようにブルッとした。この映画はラッセル・クロウあっての作品ではないと言った

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ただの映画感想『THE FIRST SLAM DUNK』

ただの映画感想『THE FIRST SLAM DUNK』

★★★★☆

素直に良い作品だと言いたい。あまのじゃくなわたしだから、これまで観ないで来たのだけど、家族で観ようということになり、観た。きっと面白いんだろうなと言う期待はあった。漫画のスラムダンクはド*世代だから、映画化に少しの不安はあったが。その一抹の不安を井上雄彦先生は見事に振り払ってくれた。第一印象はプレイの動きが滑らかだなということ。NBAが好きでよく見るが、遜色ない迫力と技のスムースさだ

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