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随筆

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#ZAZENBOYS

The City Dreaming

The City Dreaming

霧の中の夢だった―――

長野シティから上京し参戦したZAZEN BOYS日本武道館公演。先日の10月27日。幽体離脱したような感覚でその“祭り”に立ち会った。 

東京に行ったのはコロナ禍以前に遡る。それが明けてからでも、わたしは精神病だから遠方に行くのは負担なので避けてきたが、今回ばかりは期待値が高く参加するに至った。しかしながら、久しぶりの東京はSHI・GE・KI的すぎた。溢れ返る人々、その

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孤独の都市にハマった泥沼。

孤独の都市にハマった泥沼。

東京に来た。
ZAZEN BOYS日本武道館公演。
物販に並んでいるが、かなり待つので、noteする。

新幹線を出ると、喧騒がわたしを襲った。
大量の人間に埋没するわたし。
そうだった、こうだった、この冷凍都市。
コロナ禍前以来のトーキョー。
埋もれてたまるかと闊歩したが、大海原では無駄な抵抗。
ヘッドホンの音量を上げる。
そして、わたしは孤独に埋もれる。

新宿、バーガーキングでハンバーガー。

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《自己紹介》すべてのわたしはねこを愛してる!

《自己紹介》すべてのわたしはねこを愛してる!

今までの人生の流れ

わたしはただのおじさんです、イケオジは目指していません。少々太っています(良く言えば筋肉質な体型)。でも、もう痩せることは諦めました(今のままが素敵です)。石川県で生まれました、幼少期に長野県へ来ました、高校野球やっていました、上京しました、19歳で小説を書き始めました、音楽雑誌の編集者でした、結婚しています、400字小説を書き始めました(2004年)、ブラック企業で死にかけ

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あぶらだこ『青盤』/音楽レヴュー

あぶらだこ『青盤』/音楽レヴュー

聴いてはならない音楽を聴いてしまった感覚がする。新しいも古いもない唯一無二の音楽。ましてや勝ち負けなんてないんだ。自分の存在を信じて自分たちの音を鳴らしていることに感銘。だから変態(あるいは天才)と簡単に書くのは、失礼すぎるだろう。それゆえ真正面から向き合いたいのだが、そうすればするほど、気が変になりそうだ。これだけ脳みそと心と生命そのものを揺さぶる芸術はそうそうない。あなたに出逢えて良かった。

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芸術作品としての『らんど』

芸術作品としての『らんど』

ここで言う芸術作品とは、商業主義一切抜きで、かつ受け手のことをあえて考えない、純粋に自分自身に向けられて作られたARTのことを指す。しかし、この芸術作品『らんど』(2024年1月24日発売)を生み出す時点でZAZEN BOYSは少なくとも稼ぐためにやっているのだろうし、リスナーのことだって意識して考えているはず。それでも、根底にあるのはビジネスでもファンサービスでもなく、自己探検だとわたしは確信し

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透明から永遠。

透明から永遠。


待ちに待ちすぎた!

《向井秀徳が少女だ。》
ZAZEN BOYS『永遠少女』を聴いてそう思う、聴き重ねる度にその思いは強くなるばかり。

12年も待たされた。
でも、待った甲斐があった。新曲のタイトルが『永遠少女』と来れば、『透明少女』という魔法のような曲を思い出さずにはいられない。あれから四半世紀経とうとしているが、『気づいたらオレは夏だった!!』という歌詞の鮮度は冷凍保存されたようにフレッ

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使命は音楽を鳴らすこと。

使命は音楽を鳴らすこと。

❏ライブレポート
ZAZEN BOYS/長野クラブジャンクボックス

序章~今夜も泣けなかった~

泣けない自分が情けなかった。手も足も出ない自分が悔しかった。だからこそ、わたしは書き続けることで戦っていくんだと決意した。

久しぶりの再会と初の対面

2023年11月16日木曜日、午後7時に開演。定刻通りに登場したメンバー4人を目撃した時、静かにわたしは興奮。ライブ参戦人生で、初めて最前列で陣取

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