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詩集『光ったり眠ったりしているものたち』 全作品

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『光ったり眠ったりしているものたち』と『なんだか眠いのです』に収録されている作品です。
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記事一覧

作品「誰もいない」

誰もいない 平日の昼間 小川ぞいのM公園には 誰もいない 少し古い じいさんが ほっとベンチ…

西尾勝彦
2か月前
15

作品「こたつ主義とは何か?」

こたつ主義とは何か? いつだったか 友人Kが主宰する こたつ主義者の会合に よばれたことが…

西尾勝彦
2か月前
13

作品「純粋な空」

純粋な空 むかし 男と女が むつまじく暮らしていた ある時 男は女に  何かほしいものはある…

西尾勝彦
2か月前
13

作品「バイエル」

バイエル  焼き肉の煙が目にしみる鶴橋の駅。ざわつく改札を抜け高架沿いの道を北に歩く。寿…

西尾勝彦
2か月前
8

作品「猫師」

猫師 退屈するほど寝ているところを 猫師につかまえられ せまい古畳の部屋で 僕は尋問をうけ…

西尾勝彦
2か月前
10

作品「台湾の屋台(老詩人の話 三)」

台湾の屋台 (老詩人の話 其の三) 気ぜわしい商店街を歩いていると 偶然 老詩人の姿を見…

西尾勝彦
2か月前
5

作品「ゆらゆらとほん」

ゆらゆらとほん ため池や 水路や 電話ボックスに 金魚の泳ぐ大和郡山 このまちは 城下町なのに ゆらゆら のんびりしています 僕は ときどき 青い自転車にのって ゆらゆらしたまちの 商店街へはいってゆきます そこに ちいさな本屋さんがあるからです ぼんやり リュウキンの尾っぽの ゆらゆらとほんを ながめたり 店主のスナガワさんとほんの はなしをしたりして 一冊すくって 帰ります ゆらゆらしながら 帰ります

作品「半笑い」

半笑い 僕は 日々 貧しい農夫のように 過ごしています そして いつも しずかに 半笑いなので …

西尾勝彦
2か月前
13

作品「のほほん製作所 2」

のほほん製作所 2 のほほん製作所のグッズは にほんじゅうの コダワリの 本屋さん 雑貨屋さ…

西尾勝彦
2か月前
12

作品「のほほん製作所 1」

のほほん製作所 1  やる気 明るさ不要  しずかな人歓迎 いっぷう変わった求人票に惹かれ…

西尾勝彦
2か月前
23

作品「扇風機同盟の夏」

扇風機同盟の夏 梅雨の明けた七月 友人Kから  扇風機同盟結成せり  いざ 来たるべし とい…

西尾勝彦
2か月前
13

作品「あなた」

あなた 桜に 花咲く朝 小舟を浮かべて 眺めていた うすみどりに ゆれる水面 (みなも) 花を仰…

西尾勝彦
3か月前
6

作品「夏の姿」

夏の姿 ヒマラヤ杉をみつけたら その 木陰に入ってみてください できれば そこで横になって …

西尾勝彦
3か月前
9

作品「処世術」

処世術 都会の オフィスで くまの プーさん のような人に 出会った 彼は いすに座って ふんふんふんふんと うなずいてばかり 目をつむって うなずいてばかり そうやって すべてを やりすごしている 分かっているようで 分かっていない 分かっていないようで やっぱり 分かっていない ひたすら ふんふんふんふんと うなずいてばかり そうやって すべてを やりすごしている ときどき 目を開けて ふふっと笑う たまに お尻をあげて おならをする