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食文化をつくる過程の話
僕たちF&Pジャパンは、事業の根幹理念を「健やかな食文化を創る」に置いています。
これ別に戯言のつもりではないんですけども、「文化を創る」とか言われてもいまいち何がどうなったらそれなのか、ピンとこないと思います。
今日はその一部を少し噛み砕いて言語化してみたいと思います。
僕は「食文化を創る」と言ってしまった手前上、(口だけ野郎にならないために)「F&Pが言う食文化っていったいなんなの?」をいつも自問しています。
「文化」というのは状態を表す言葉なのでその答えは1つではなく、具体化していくとそこにはいろんな解釈や世界観が登場します。
「The F&P Way」の1ページ目には、こんなことが書かれています。
「食の価値観の多様性を認め合う文化」
「食育が行き届き食意識格差のない文化」
「人々が個々の食スタイルを確立した文化」
また、直近に走っていたリブランディングプロジェクトを通して新しく仕上がってきたクリエイティブガイドラインには、こんな一節があります。
F&Pとは:
日々忙しく過ごし、健康意識があまり高くない人に向けて、西海岸のヘルシーな食文化を紹介しながら、食意識の気づきを与えることを目指す。
そして僕たちF&Pのメインプロダクトである「スムージー」について、
実は僕たちの活動というのは2つのことを同時にやっていて、
1. スムージー自体の認知を上げて文化として確立すること
2. その中で1番最初に名の上がるようなNo.1ブランドになること
1については、「スムージーのあるライフスタイル」を文化として定着・浸透させることがゴールで、「スムージー」がカレーとか納豆とかチョコレートとかと同じくらいのレベルで一般的なものにならなくてはいけないんです。
ディズニーアニメを見ていると、子どもキャラクターが「ああー、おいしいスムージーが飲みたいなあ」と言うセリフが出てきたり、海外ハイスクールドラマでも、学校のカフェテリアにスムージーがあって、デートに誘うシーンがあったりします。
日本で言うところのアイスクリームと同等レベルです。
子どもや若い人にも浸透していると言うところが、文化に定着していますよね。
また、キッザニア、カンドゥーのような職業体験型施設は日本だけでなく海外にもあって、子どもたちがいろいろな職業を体験しながら社会の仕組みを学ぶことができます。
この中に日本では「クレープ屋さん」「アイス屋さん」はありますが、「スムージー屋さん」はありません。
こういうところにも業界代表として進出できるようになったら、それは文化ですね。
子どもが大人になったとき、「あの小さい頃に飲んだあのスムージーがまた飲みたい」と昔を思い出して言ったとします。
そんなノスタルジーが広い範囲で起こったら、それは文化になっている状態だと思います。
こんな感じで、文化の形成には30年50年100年といった世代を超えた単位の時間が必要な場合もあります。
そのためには1社でやっててもダメで、いろんな企業やブランドがいろんなコンセプトで進出している状態にならなくてはいけないんですね。
僕が常々「競合は増えたほうがいい」と言っているのは、こんな理由からです。
2については、その文化を創った張本人がF&Pだと言い切れる状態になることです。
1や前半部分は業界全体でがんばることですが、2は僕たち自身が知恵を絞ってがんばることです。
それは単に「シェアNo.1」とかの定量的なものではなくて、、、
ハンバーガーにおけるマクドナルド。コーヒーにおけるスターバックス。
チキンと言ったらKFC。そしてスムージーと言ったらF&P。
みたいにそのカテゴリーを象徴するような人々の印象に強く残るブランドにならなきゃいけない。
今のF&Pは最もこれに近い、最もポテンシャルのあるブランドだと思っていて、僕たちにはそのための潜在的な力も相応しい資格もある。
そんなわけだから、何が起きても今日もへこたれずにがんばっていられるのです🦸
(この記事は、2022年3月に社内向けに発信された内容をもとに編集を加えています)