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明日から6月!今度こそ"緊急事態宣言"を最後にしよう!

今日は5月31日。明日から6月に入ります。
本来今日で解除されるはずだった緊急事態宣言は、6月20日までの延長が決まり、制限のかかった日常生活が続きます。

今回は5月のコロナ感染状況&医療提供体制の推移実績を振り返り、今度こそ解除できるような方策を探っていこうと思います。推移実績は、今回の第4波で最も深刻な状態にまで悪化した大阪府の数値を使用します。

5月のコロナステージ指標の推移【大阪府】

まずは今日時点のステージ指標です。

ステージ指標(ダッシュボード)

感染経路不明率以外の指標は前日より改善しました。新規感染者数は3/22(月)以来に100人を下回りました。
各指標のステージ(深刻度)は、「感染状況」を示す3つの指標は改善に向かっている一方、「医療提供体制」を示す4つの指標は、3つがステージ4と厳しい状態が続いています。

次に、5月の指標の推移をグラフを使いながら説明していきます。各グラフにある赤い枠で囲まれた部分が5月の1ヶ月間を示しています。

【病床使用率】重症者専用の病床使用率は一時100%を超えることもありましたが、当初の計画以上に病床数を確保したことで、全体の使用率が低下し、ステージ指標としてはステージ3(46.4%)に落ち着きました。しかし、現在も7名の重症患者が軽症・中等症患者を受け入れる病院で治療を受けていたりと、厳しい状態が続いています。

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【入院率】新規感染者数は減少しているにも拘らず、医療提供体制が中々改善しないのは、全国でも最悪レベルの入院率です。5/12には「9.5%(=100人中9.5人しか入院できない)」の過去最悪水準にまで悪化しました。その後は少し改善しましたが、現在も17.3%と厳しい状態が続いており、罹患者全員に十分な医療が提供できない状況となっています。

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【人口10万人あたりの療養者数】第4波での新規感染者の急増で、療養している人数も全国ワーストレベルにまで急増しました。現在は最大値の248.44人(5/11)から97.66人と4割まで改善しましたが、それでもステージ4を下回る30人には到底届かない状態です。

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【陽性率】ここからは感染状況を示す指標です。まず市中感染の状況を示す陽性率は期間中を通して低下し、ステージ指標の中で最早でステージ3を下回りました。検査件数も5月平均13137件と、東京都の8059件よりも多い検査数を行いました。そのうえでこの低い陽性率であるため、新規感染者数はある意味”信頼性の高い”数字です。

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【人口10万人あたりの新規感染者数】5/2に過去最悪の90.10人から、急速に減少し現在では20.06人にまで改善しました。ステージ3を下回る15人を早急に達成し、”第5波”が起きないレベルにまで改善させる必要があります。

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【感染経路不明率】コロナの市中感染を示す指標ですが、50%~60%内で推移しています。

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【(新規感染者数の)直近1週間の合計/前週1週間の合計】直近1週間の合計数における前週との増加比を示す指標ですが、5/4以降は1倍を下回りました。その後も増加比が下がったことで、新規感染者数の減少スピードも速くなりました。

スライド7


今後こそ緊急事態宣言を終わらせるためには

明日からの緊急事態宣言期間は、2度目の延長期間です。当初短期決戦で終わらせるはずだったのに、結局過去2回と同じくらいの期間になってしまいました。

既に「宣言慣れ」「コロナ慣れ」している状態になっているのに、これ以上続いてしまうと、もはや緊急事態宣言は形式的なものに形骸化されてしまいます。そうならないためにも、ここで”最後の宣言”だという目標を持たなくてはならないと思います。そのための方策を提示していきます。

①積極的なワクチン接種
先週から東京&大阪で大規模ワクチン接種が開始されたほか、各自治体で独自に集団接種会場を作り、高齢者の接種を進めています。当初と比較すれば、接種ペースは速くなりましたが、それでも世界と比較すれば低水準です。

下図はアメリカのオックスフォード大学がまとめた、国別のワクチン接種率の推移グラフです。

ワクチン接種率(5.30時点)

最新値を上から順に列挙します。

【ワクチン接種率(最新値)】
イスラエル(62.98%)⇒イギリス(57.83%)⇒カナダ(56.86%)⇒アメリカ(50.15%)⇒ドイツ(43.19%)⇒イタリア(38.33%)⇒フランス(37.50%)⇒ブラジル(21.21%)⇒インド(12.00%)⇒世界平均(10.69%)⇒日本(7.21%)

先進国や世界平均はおろか、インド株で猛烈な感染爆発に見舞われたインドにすら負けている状態です。これは明らかなワクチンに対する過小評価と準備不足の結果と言わざるを得ません。各地の大規模接種が最大限に機能すれば、接種率の上昇スピードは速くなるかもしれませんが、先を読んで動いていればこのような状態にはならなかったと推察できます。

また、感染力の強い変異株に対しても既存のワクチンでは有効性が認められるという研究結果も出ているので、遠慮せずに積極的にワクチン接種を行っていきましょう。

②メリハリの付いたコロナ対策
これまで「経済と感染症対策の両立」を掲げて、日本独自の対策を行ってきましたが、今回の第4波で、その方針には限界が来ています。GoToキャンペーンに代表されるような、経済対策を行うと人流が増え感染者が増加する「外部不経済」が起きたりするくらい、感染症対策と経済対策はトレードオフの関係にあります。

こうなると、海外のほとんどの国で行っている「ロックダウン」を行うか、これも欧州中心に行っている「給与所得補償」といった国民への直接給付を行う位のメリハリの付いたコロナ対策を行う必要があります。


まとめ

明日から6月に入り、上半期もあと1ヶ月となります。1年半近く続いているコロナ禍に終止符を打ち、コロナ前の「マスクをつけずに自由にコミュニケーション」がとれる日常に戻れるように、最後の踏ん張りどころとして、感染症対策及びワクチン接種などを行っていきましょう!

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