【読書記録】世界一わかりやすい筋肉のつながり図鑑
おすすめ度 ★★★★☆
私は2年ほど、ピラティスに通っている。
というと、オシャレな人っぽいが、始めた理由が「ジムはハードそうで無理、球技も無理、ランニングも嫌い、筋トレも続かない、極力動きたくない、でもこの超運動不足生活では老後がやばい」だ。
オシャレ度ゼロ。
体が固くて、筋力もなく、グループレッスンでは絶対についていけない。
プライベートレッスンで、しばしば先生を呆れさせながら頑張っている。
THE骨盤後傾
私の体はどうも典型的な骨盤後傾タイプらしく、
骨盤が傾いているから、そのバランスを取るために太ももも前や外が張って、膝に負担がかかって、足首が変な形で固まっていて、足の甲の筋肉は使えない、下っ腹が出て肋骨が動かず猫背になり、肩が凝り首が凝り、とまあ悪いことだらけである。
ピラティスはヨガと混同されるが、ドイツ発祥でリハビリ目的なので理論的だ。どの筋肉を動かすためにどこをどう動かす、みたいな。
この本はピラティスとの先生から聞いてイメージしていたものがめちゃくちゃわかりやすいイラストで書いてある。(やっと本の話!)
だからどう動かそうというストレッチの方法とか実践的な内容ではなく純粋に図鑑ではあるが、筋肉を動かすにはイメージすることが大事なので、とても興味を持って読めたし、役にたった(気がする)。
この動きにはなんの意味があるのか、など下手なくせに理屈を知りたがる私にとって、ぼんやりしていたイメージを可視化できるのはとても意味があった。
頑張るとは「頑なに張っている」ということ
人間の体はよくできていて、どこかズレても頑張ってバランスを取ってうまいこと立ってしまう。
逆にいうとあっちがおかしいとこっちもおかしくなるわけで、頑張るべきでないところが頑張り、本来頑張るべきところがサボってしまう。
2年も頑張っているのに、目に見えて「姿勢が良くなった!」「O脚が治った!」と言えないのは、長いこと悪い意味で頑張り続けたツケが溜まってるんだと思う。
無理に正しい姿勢をしようとしても、筋肉が伴ってないからできない。まずはここを直して、ここの筋肉をつけて、こっちの筋肉は緩めて…ということを延々やっている。
そういえば「頑張る」とは、「頑なに張っている」と書く。
私の体は、怠惰な私の生活に合わせて悪い方に「頑張って」しまったのだろう。
ジェンガのように超絶妙なバランスを保ち、ガチガチに張り詰めることで立っていたのだろう。
その頑なさは、簡単にはほぐせない。
自分の身体にごめんなさい、と思う。
最近やっと正しい姿勢がわかってきて、ちょっとずつ正しい筋肉のつき方を意識するようになった。
風邪をひきにくくなったとか、膝が痛くなりにくくなったとか、低レベルの変化に喜んでいる。
わかっているのと、できるのとはまた天地の差があり、「え?これがピラティス?ヒキガエルじゃなくて?」という見た目ではあるが。
今まで頑張りどころを間違っていた分、私自身が頑張って、身体の頑なな張りを解きほぐさねばならない。
頑張ろう。