【企画物語】子どもが主語の学校づくり~『べき』の鎧を脱ごう~
1.きっかけ
青森県教育改革会議有識者会議副議長
森万喜子先生
私が最初にお見かけしたのは、この会議のアーカイブ配信です。恥ずかしながら、その改革会議を視聴するまでは存じ上げませんでした。
しかし、アーカイブ配信を見て直感しました。
「この方は、スクラップ&ビルドを呼吸をするがごとくやってきた改革家だ!」
一気に話を聞きたくなりました。
学校CHLOOSセミナーでは、この青森県の有識者会議に参加している大谷議長をはじめ、澤田真由美様にもご登壇いただき、森先生には、ご著書発行のタイミングでご登壇いただけることになりました。
2.セミナーの打ち合わせで感じた確信
すごいスピード感でした。まさに爆速。SNSでDMをお送りすると、あっという間に打ち合わせが二日後に設定されました。どきどきしながら打ち合わせスタート。淀みなく紡ぎ出される言葉についていくのがやっとでした。しかし、緊張する私への心配りがとても温かく感じられました。
ご自身のプロフィールには、「ブルドーザーまきこ」の異名をもつと掲載されていましたが、一掃しているのはあくまでも昭和99年の教育システムであり、教員一人一人を仲間として大切にしてくださる方だと確信しました。
3.セミナーでの学び
セミナーの序盤、NHKのちこちゃんの言葉を借りて
「ねぇねぇ、○○ってどうして~?」「それって本当~?」
この言葉から、確信に迫っていました。
気づかされました。「なぜ?」「本当なの?」「正しい?」と問うことなく、本質的な問いから目を背けていた自分に。
課題先進国日本、課題を見つけ問いを作り出せるかが今を生き抜くための大事なスキルです。
そんな日本の現状として衝撃的な数値が提示されました。
30万人の不登校が氷山の一角だというのは肌感覚としては感じていましたが、推定150万人の引きこもり、数値として表したくないくらいの学生自殺者。加えて、数値とともに衝撃的な事実として、マイナスな部分にビジネスを生む隙間があること。
500名近くの新社会人が、退職代行業者に依頼し、採用された職場を去ったとか。
教育に選択肢を奪い取られた成れの果てなのかと、自分の教育観が揺さぶられる時間になりました。
語りつくせぬ金言がちりばめられたセミナーでしたが、特に残っているのは
「新奇歓迎」
「学校の先生て、学校が好きな人の集まり」
「Try&Learn]
「組織のべきを疑う」
などなど。
セミナー終盤の、教育委員会の立ち位置にも興味津々になりました。採用数年の若手が聞いたらどんな反応をするのだろうと、ミドル世代の自分にとっては新たな問いが生まれる瞬間でもありました。
4.セミナー後
自分自身は、今の学校現場に対する「?」が多いと感じる方だと思っていましたが、森先生の話を拝聴し、「?」が更に増えました。本来であれば、セミナーを受けて、「?」が「!」ですっきり!というのが価値あるセミナーだと思います。
しかし、『「?」に気づくことができた』という新たな自分に出会いました。問いをもつことができたことこそ、このセミナーの価値だと思います。
5.まとめ
このVUCA時代、1+2=3のような明快な答えが出ない時代です。
だからこそ、新たな問いに出会うことこそ価値あるものなのではないかと気づかされたセミナーでした。森先生は、呼吸をするがごとく、新たな問いを吸い込み、最適解を言葉にして吐き出しているのだろうと感じました。
しんちゃん@三浦真司
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6.参加者の声
「子供を主語にした学校」本当に難しいですが、大切だなあも改めて感じました。それに講師先生のお話で元気をいただきました。ぜひ管理職の先生にも聞いていただきたいと思いました。ありがとうございました。
学校をよりよい場所にしたいという思いを持ちながらも日々の業務に埋没していく自分がいます。その意欲を消さないように萎えさせないように森さんの話を見たり聞いて鼓舞しています。今日もありがとうございました。
「べき」の鎧を脱ぐために同調圧力には屈しない、常に疑問を投げかけながら、しなやかにじわりじわりとニヤニヤしながら変えていく。多くのキーワードが詰まった内容でした。ありがとうございます。
教育法規について質問をさせていただいたときに、日渡先生の「法律は民意のかたまり。校長は教育を託されている。民意を知らなければ、それは専制になってしまう」という言葉を紹介していただきました。なるほど!と思いました。自分や組織の「べき」に気づいて、客観視できるようにしていくとともに、法規についても楽しみながら学んでいきたいと思います。ありがとうございました。
森先生のお話にたくさん勇気をいただきました。学校の「これって、本当?」と感じる自分の違和感やセンサーを信頼しながら、対話を通して、学校という場所が学校に関わる全ての人のパワースポットであるように、おもしろい勇者として励みたいと思います。ありがとうございました。あさおかあさみ
森先生が天下り先に呼ばれないということに驚きでした。実際に、保護者や地域や世の中的に支持される先生が政治的に良しとされないことは多いと感じています。
前回も森先生のお話を聞かせていただき、元気とモチベーションを高めることができました。そんな中で「誰か困ってない?」と言える職場という言葉が印象的でした。それと強いリーダーシップより、「誰かに委ねることの大切さも」再確認できました。ありがとうございました。
学校にいるとそれがおかしいことだということに気づかない怖さ、やはり学校は誰のためにあるのか、子どもが主語ということを忘れずにいたい。
本日はありがとうございます☺️子供がのびのびと学ぶことができる環境作りがとても大切だということを痛感しました。しかしながら、本校では授業中は静かにとか、規律を守るようにとか、生徒を心理的に追い詰めるようなことをしていて、正直、息苦しいです。森先生のマインドを少しでも現場に持ち込み、子供の豊かな成長に寄与したいと決意を新たにしました。改めて、本日はありがとうございます。
森先生のお話に目が覚める思いでした。学校教育の本質を感じました。私も新任教員に関わっていますので、「べき」の壁に押しつぶされることなく、勇者になってもらえるよう、がんばります。本日はたくさんの学びを頂きました。本当にありがとうございました。
いつもながら、キレッキレで、でも温かさに満ちたお話を聞かせていただき、いろいろあった1カ月でしたが、元気が出ました!もっと子どもの声を聞こう、先生方の声を聞こうと思いました。学校があったかくて寛容な場所にしていくため、あきらめずに進みます!
これからの時代に合わせることができるような考え方をするのが大切だと感じました。私は小学校の教師を初めて18年目ですが、時代が大きく変化していて、初任の頃に教わったことが通じなくなってきている気がします。子どもに合わせ、子どもが楽しむことができる取組を常に考え実践していきたいと思いました。教師のマインドセットをしていきたいです。まずは一斉指導の授業をしないで授業の在り方を模索しています。頑張ります!ありがとうございました。
また森先生の講演が聴きたいです、次回はどなたかとの対談とかでも面白いかなと勝手に思いました。余談ですが、熊本はまだ前へならえしています、恥ずかしくて手を挙げられませんでした。とにかくきっちりそろえることを大事にしている印象があります。東京約29年→熊本Uターン2年目でかなり違和感もってます。
森先生、いつもホッとするお話をありがとうございます。 私は不登校の子どもの保護者の立場で参加させていただきました。 世の中に新しい学校・公教育の色々な考え方の本や動画などがとても増えていて、私は答え合わせをするように興味深く観察をしています。 森先生のお話は子どもたちの可能性を広げてくれるような気もすると同時に、本来当たり前のことなんじゃないかなという気もしているところです。 でもその当たり前のことが「こうあるべき」に阻まれて当たり前にできない、ということになっているのかな、と。 でも、それを先生言っちゃうと「子どもたちのために必要なこと」「これくらいできないと」となってしまいます。 それでうるさい親認定されちゃう訳で、先生と対話ができないのは私の言い方が悪いのかわかりませんが、じゃあ夫だったら何か違ったのかもしれないとか、そういう感じを受けている現状です。 自分の子どもの学校では、そういうことを言ってもなかなか色々伝わらず、メンタルをやられてしまうことになるのですが、こうして全国に目を向けると、クリエイティブな先生が多いことにホッとします。 自分の子どもには間に合わないことですが、考え続ける必要があるな~と思っています。 多くの先生にそのようなことを考える余裕ができることを願っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?