学校で新しいチャレンジを実現する三つの極意
「校長先生、これやってみていいですか。」
「子どもたちとこんな実践にチャレンジしたいんです。」
と提案しても、
「年間指導計画にないから無理です。」とか
「あなたのクラスだけ勝手にやってもダメです。」
「もっと大切な学習があるんじゃないですか。」
など、却下されたことはありませんか。
今回は、そんな抵抗をクリアして自分のやりたいチャレンジを実現する三つの極意を紹介します。表題だけ書きましたが、以下の三つのうちの一つを今回は紹介します。
1, これができたらやっていいですか作戦
2, 校長先生、どれがいいですかね作戦
3, 実は、実践例があるんです作戦
1, これができたら、やっていいですか作戦
(1) 種まきをする
⇒相手の意識に注入
総合的な学習の時間に職業体験をさせたいと思ったときに、まずは、学年主任に
「学区内の15カ所で職業体験をやらせたいんですけど、どうでしょう」と提案すると、「
主任は「面白そうだけど、15カ所も承諾を得られるのとか、安全面はどうするの、日程は組めるの」と次々と、難題が出されます。
同じように管理職にも話すと、「ちゃんとした計画もないのに承認はできない。」とバッサリ。まあ、当たり前です。
でも、これも作戦のうち。これで第一段階クリア。種まき完了です。相手の頭の中に「こういうチャレンジもあるんだな」と記憶が残ります。
(2) 難題をクリアする
⇒これならやらせてもよい
主任や管理職からの難題をクリアしていきます。
① 子どもたちが体験したい職業の訪問先の了解を得ていきます。
「消防署、薬局、工務店、花屋さん、コンビニ、スーパー、病院、工務店、動物病院、ガソリンスタンド、パン屋さん、ケーキ屋さん、保育園、幼稚園、中学校、タクシー会社、運送店、温泉、道の駅、郵便局などなど」
② 安全面の確保のため、保護者ボランティアへ声がけ
クラスの保護者、数名に聞いてみて、学校からの往復の際の付き添いが可能かを確かめておく
③ 学習計画を改良
年間計画の中で、他の単元を少し削って年間計画を作り直します。そうすると、他の単元もきちんとやりながらの実践になるので、セーフです。もちろん、単元計画も作ります。クラスだけの実践でなく、学年全体の実践にすることで、学年の先生の支援も受けられます。
④ 日程も確保
跡は、日程です。受け入れ先の予定もあるので、3日くらいに分けて実施します。そうすることで急な変更にも対応できます。
(3) 改めて提案
⇒ ホントにやりたいんだな
こんな準備をこつこつやっていると、管理職も気付いてきます。
「こいつ、本気でやろうと思っているんだな。」とか、
「なんか面白そうだけど、大丈夫かな。」と心配してくれたりもします。
そして、計画を提出し直します。数日前の、「なんとなく提案」「できたらいいな提案」でなく、しっかりとした準備をしてからなので、だいたい私の提案は通りました。
こんなふうに、いきなり、ドカンと相手にぶつけるのでなく、やんわりと、少しずつ、自分の提案を知らせておくと、
「ずっと前から計画していたんだな。」
「このチャレンジを本当に実現したいんだな。」
と思ってくれます。
「これができたら、やっていいか作戦」でした。
次回の続きもお楽しみに。 大賀重樹
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