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【企画物語】名人 志田倫明の学級経営part3~子どもの思考に問いかける~


1.名人志田倫明先生との出会いについて


 皆さんは、人生の中で何人の師匠に出会えるでしょうか。私は、教員の師匠に学校CHLOOS(旧:職員室NEXT)で出会いました。当時、新潟大学教育附属新潟小学校にお勤めだった志田倫明先生です。教員採用試験対策のオンラインセミナーで、先輩教員として登壇した中の特別ゲストとして志田先生がいらっしゃり、オンラインではありましたが、お話させていただく機会がありました。当然、セミナー中のやりとり、セミナー後の一言一言に納得しっぱなし!ファンになると同時に、教員の師匠として超リスペクト!お会いしたい!という思いが湧いてきました。
 そして半年後、志田先生のセミナーを主催する立場になりました。セミナーを主催するスキルも経験もなかった自分でしたが、「志田先生のお話を聞ける!」というHAPPYな自分がわくわくとなり、突き進みました。

それから、半年後の夏休み。新潟に行く機会があり、どきどきしながら志田先生に連絡を取りました。すると、新潟のカフェでお会いできることに!
ますますファンになってしまいました。学びについての発言や子供の思考のとらえ方など、お話していく中での発見が数多くあり、ますますファンになりました。

そして2回目のセミナーを企画し、3回目のセミナーへとつながりました。
ちなみに、現在お勤めの新潟市立上所小学校の拡大校内研修にも参加させていただき、志田学級の「自由」を全身で浴びる経験もさせていただきました。

2.セミナー前の打ち合わせで言われた一言


 志田先生「三浦さんはカセットテープでいうと、僕の話を何度も擦り切れるくらい聞いているから新鮮さがないかもなぁ・・・。」
この一言を聞いた瞬間に、何度でも聞きたくなる方のお話にはどんな秘密がるのかと「問い」が生まれ、その「問い」の答えを探るセミナーにもなりました。

3.魅力はやはり人柄


 「学級経営は人柄がすべて」という確信に迫る発見がありました。志田先生ご自身は「私は名人ではなく変人」と以前のセミナーで笑いを誘っていましたが、子供を輝かせたい、幸せにしたい!という願いが指導法の研究につながり、技術のアップにつながっているのだと感じました。
「技術」は「願い」から生まれる
「方法」は「願い」から生まれる
大切にしたいのは「願いの共有である」

素敵なパワーワードをいただいた瞬間でした。
常に自身を偽らず、ありのままのお姿が魅力的な志田倫明という人柄こそ、志田先生の学級経営の神髄なのだと、うらやましくなると同時に、少しでも近づきたいと思う自分がいました。

4.実は真似していました


 4月に赴任した学校の新任式。ネズミ年の私は、ミッキーのネクタイ&ミッキーのペットボトルホルダーを新任式までの一週間、ずっとカーディガンの中に忍ばせていました。当然、職員はホルダーは当然のごとく、襟元のミッキーのデザインにすら気づきません。そして迎えた新任式。ステージ上で、志田先生の自己紹介をそのままやってみました。子どもの食いつきはMAX。一か月たった今でも、ほかの学年の子に「ねずみは今日もいるの?」と聞かれ、そこから会話がスタートします。つながりを演出し、このつながりを学級経営だけでなく様々なポジティブな指導に行かせていけると確信しています。

5.自由の相互承認


 志田先生が大切にしている価値観として「自由」がありました。これは、我々教員にとっては、匙加減が難しく、「自由」を奪ってルールを作り上げていく傾向にあると思います。私自身も、痛い目を見たことがあります。そこで、大切になってくるのが「自由の相互承認」です。
「子供が決める」
「その子の自由が守られているか?」
「他人の自由を奪っていないか?」
子供がこの視点に立ち、お互いに尊重し合える関係であれば、心理的安全性は確保され、学級は安定します。目指したい価値観の共有です。

6.4つの共有


 これは、チーム作りの視点として学級経営だけでなく、大人でも意識すべきことだと感じました。大きな土台として場の共有があり、
①活動の共有
②言葉の共有
③感情の共有
④存在の共有
で独りがチームに成長していく。余興を全力である志田先生のオフショットもお人柄が表れる素敵なショットでした!

7.算数のテスト直しから価値を探る


 Qあなたが成長できるのは?
子供達は、「間違いを直しているとき」ともれなく答えます。そこに「なぜ?」を問います。そして、直す価値について価値づけを行う授業をし、間違いを成長につなげる価値を作り出している実践を示してくださいました。
失敗への価値づけ。「丸写しはだめだよ!」ではなく、直すことの価値を説くことによって、内発的動機づけを促す。素敵なしかけだなぁと感じました。

8.まとめ


 書ききれないほどの学びがあり、もっともっと志田先生のお声を全国の先生に届けたい!という思いが増した90分でした。第四弾も企画します!と言って会を閉じたので、しっかりと計画していきます。
「教育は人なり」という言葉は、受け手にとって薄っぺらいものにもなるし厚みがある価値ある言葉にもなると思いますが、志田先生の実践やマインドを知ることで、本当に「教育は人なり」と感じるとともに、自分自身をアップデートしていく必要性があるなと感じました。
志田先生はセンスの塊!と言ってあきらめてしまうのは易きですが、志田先生はお人柄も相まって、センスを日々の子どもとのやり取りで磨き上げての今日だと思います。センスはスキルだととらえ、明日からスキルアップに励んでいくことを固く誓います。改めて志田に感謝です。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

学校CHLOOS
三浦真司

9.参加者の声


附属小学校に行き、余裕がなくなっててきたときに志田先生のお話が聞けて、本当に良かったです。子どもらしさを大切にした、学級経営をこれからもしていきたいと思います! 本日は、本当にありがとうございました。

とても楽しく参加させていただきました。楽しいアイデアや、誤答に対する考え方など、たくさん学ばせていただきました。志田先生が学校にいたらなと思いましたが、自分で動いてみようと思います。また、月曜日から実践できるものもあったので、子どもにかえしていきたいと思います。

志田先生のお話を聞いて、技術や方法は願いから生まれているということがとても腑に落ちました。授業でも学級経営でも、つい「どんな方法をとれば…」と考えがちでしたが、そもそもなぜそうしたいのか、その思いや願いを認識し、それを大事にするための方法を考えるという順番だなと改めて気付きました。また、独りからチームへ成長するために大事にすることも勉強になりました。今日の学びを来週から生かせるように頑張ります。本日はありがとうございました。

児童理解をするには、日々どのようなアプローチをしますか?自分からは寄って来れない子への声かけに悩んでいます。

これまで何度か志田先生のお話を聞いてきて、回を重ねる度、志田ビジョンがクリアになっていきます。今回は、「一緒に考える」がクリアになりました。ただ一緒に考えるのでなく、一歩そばに寄って、その子の判断や思考や思いを価値付けたり、提案したりすることも「一緒に考える」なのではないかなと。4つの共有についても、これから咀嚼して理解・実践していきたいです。貴重なお話をありがとうございました。

 志田先生の言葉すべてが、どこまでも子どもへの深い愛情で包まれていて、聞いていてとても温かく優しい気持ちになれた時間でした。先生の温かいお人柄が表れていました。 学級経営でも授業でも、「子どもの目線」を徹底的に意識されていることがよく伝わりました。私も子どもをよく観察し、その子にもっと近づけるようになりたいです。 今日は、本当にありがとうございました。とっても楽しかったです。

5年ぶりに志田先生のお話を聞くことができ、大変有意義な時間となりました。これまでは算数の授業を何度も見させていただきましたが、今回は学級経営がテーマで、志田先生が子どもに寄り添いたい!目の前の子どもに何かしてあげたい!という思いで毎日過ごされていることがよく分かりました。だからこそあれだけ素敵な子どもたちの姿が見られるのだなと納得しました。今年度から初めての特別支援学級担任となりましたが、児童がやりたいことを叶えたいという思いで学級経営、授業改善をしていきたいと思います。

最高でした。先生が、間違いを大切にし、間違いから学ぶ姿勢があるからこそ、子供に、間違えてもいいんだよ、という言葉が、より響くんだな、と思いました。 やはり、教師の考えが、授業や学級経営に出る! 日々、成長していきたい、と同時に、授業を改善させていきたいです。 本日は、ありがとうございました。

志田先生の教育観や生き方で、学級経営について語っていただき、とても興味深く聞かせていただきました。自分の願いは何なのかということについて見つめ直し、自分と目の前の子供達だからできる学級をつくっていきたいと思いました。勇気をいただきました。ありがとうございました。

学級経営=人柄は、インパクトが強かったです。 自由の相互承認を意識して今年も学級経営をしていますが、ほかの先生から言わせると、指導がなっていないと陰口をたたかれています。失敗を糧としていきたいのに、受け止めてもらえず、その点をクローズアップして、周りに伝えられます。全くチームとしての機能はなくなっています。今回の話を聞いて、実は、こちらも相手のやりたいことを知ろうとしていないのではないか、ともに考えることができていないのではないかと、思い知らされました。自分の現状を知る機会となりました。私も私のできることを精一杯やっていきます。

学級経営は,担任の人柄そのものと子どもたちとで織りなす文化なんだということを,再認識しました。3回連続聴かせていただきましたが,新しい気づきも生まれました。ももクロの写真は初めて見ました。電話でおばあちゃんやお母さんの思いを聴かれたエピソード,ジーンときました。「実は…」と話し始めるのは,志田先生の声から「この人なら聴いてくれる」オーラが滲み出ているのだと思います。学級担任じゃないことのメリットですね。いろんな学年のお家の方にチャンス到来です。 何度も聴きたい曲のように、志田先生のお話も,年度始めに毎年聴きたい内容です。 第4回めも期待しています。

今回、志田先生による集団の中の一人ひとりに目を向け、「一人ひとりに寄り添う」「願いを大切にする」というお話を聞けたことが良かったです。子どもたちや先生方と様々なものを共有しつつ、より良く生きることをみんなで目指していければと思います。ありがとうございました。

お話をお聞きしていて、自分が楽しむことが大切なんだなと思いました。いろいろなしがらみがありますが学校で一番楽しんでいる人になりたいと思いました。

ありがとうございました。職場の雰囲気もチームとして本当に大切なことだと思いました。DX化が進んでいますが、人とのつながりが希薄にならないように、私も研究主任として場の共有を大切にしていきたいと思いました。

「もう辞めたい」というタイミングで志田先生に出会い,「もうちょっと頑張ってみようかな」と思い直し,教員を細々と続けて早3年。最近また「辞めよう」という波が到来していたのですが,今日お話を聴いてももクロの写真に苦笑し,パワーをいただきました。志田先生と授業づくりのお話をしタイので,もうちょっと続けてみたいと思います。 一週間遅れですが…お誕生日おめでとうございます!

志田先生は子供たちの"自由"を大切にされたますが、学校にも様々なルールがある中で、どこまでの自由を認めているのか、自由の線引きについておききしたいです。今回は、貴重なお話しをありがとうございました。

#学問への愛を語ろう


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