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【ジェンダー】SNS英語表現から読み取る女性差別 ~フレーズ編~

はよにちばんは!Nijiです。
皆さんは、日常的にSNSを使いますか。私は、最近ThreadsとInstagramを日常的に使います。英語話者として、英語でもコンテンツを見ることが多いのですが、そんな中で私が注目しているのが社会問題に関するコンテンツです。ジェンダーや男女差別について発信するインフルエンサーの投稿に、よくインスピレーションを受けています。

そのようなすばらしいコンテンツはたくさんあるのですが、そんな投稿にも差別的なコメントはつきます。今日は、そんな差別的なコメントの中でよく使われている英語表現(単語やフレーズ)について紹介します。「海外・欧米は進んでいる!」という印象を持つ人は多いかもしれませんが、だからといって差別が全くないわけではありません。欧米にも男尊女卑やジェンダー差別は存在します。この記事では、紹介する英語表現を通して、女性差別は世界のどこにでも存在するということ、そしてどんな差別がされているかという点を知っていただきたいです。

Your body, my choice

直訳:お前の体、俺の選択
アメリカ大統領選挙の時に、アメリカを中心にネット上で広まったフレーズ。トランプ氏の支持者である政治コメンテーターのニック・フエンテス氏が広めたと言われています。「中絶の権利は女性自身が持つべき」と言う時に使われる"My body, my choice"というスローガンを基にしたと思われます。「女の体は、男である俺たちがコントロールするし、権利を持つべき」という主張を表しています。

このフレーズを使った面白い会話をネット上で見つけました↓

日本語訳:
君たち本当最低だね...そしてコメントも
永遠に「お前の体、俺の選択」
カワイ子ちゃん、俺ゲイの男なんだけど、俺の体コントロールしたいの?はっきり言ってそれ萌えるね

Go make me a sandwich

直訳:俺にサンドイッチを作ってこい
なぜサンドイッチなのか。それはおそらく食べ物であれば何でもよかったのだと思います。大事なのは、「女であるお前の仕事は、男のために料理をすることだから、俺に料理を作って持ってこい」というメッセージです。「料理は女の仕事」というジェンダーロール信仰が表れているフレーズです。「食べることは人間が生きるための最も基本的なスキルですし、サンドイッチくらいなら小学生でも作れそうなので、自分で作ってきてください」と言いたくなりますね。

I would choose a bear 

直訳:私なら熊を選ぶ
ジェンダーの話なのに、熊?いったいどういうことなのでしょう。「選ぶ」ということは、もう他にも選択肢があるということですよね。この文脈では、その選択肢が「見知らぬ男性」でした。最近、InstagramやTikTokを始め、SNSで多くの女性たちの間で言われているフレーズです。何の質問に対する答えなのかというと「もし森で遭難した場合、見知らぬ男性に遭遇するか、熊に遭遇するか、どちらがいい?」という質問です。森で見知らぬ男性と二人きりになると、性犯罪に遭う確率はなきにしもあらず、そして熊と二人きりになると餌食になってしまうという可能性がなきにしもあらずということです。このフレーズは、その二つの可能性を比較しています。

なぜ、多くの女性たちが「熊を選ぶ」という発言をしているのかというと、以下の理由が挙げられます。
・熊だったら、ただ殺すだけで終わる。それ以上痛めつけられない。
・熊だったら、後で周りに「そんな格好をしていたあなたが悪い」と言われることはない
・熊からの被害だったら、私が嘘をついていると周りに疑われることはない
・熊は、(性犯罪者の男性みたいに)私を地下に閉じ込めたりしない
(ソース:私が目撃したインスタグラムでのコメントとWikiHow: https://www.wikihow.com/Choose-the-Bear-Meaning#:~:text=%E2%80%9CI%20choose%20the%20bear%E2%80%9D%20was%20a%20response%20to,they%20would%20choose%20the%20bear%20over%20a%20man.)

女性だけでなく、娘を持つ男性たちが「娘には熊を選んでほしい」と言っている動画を見たことがあります。勿論、性犯罪をしない男性がほとんどではありますが、性犯罪者のほとんどが男性という事実はありますし、見知らぬ男性なら尚更警戒するのは当たり前のこと。とはいえ、「熊に食われて殺された方がましだ」とたくさんの女性が言ってしまうような社会が、とても悲しいですね。

最後に

こうして社会問題を絡めて英語を学んでいくと、更におもしろいなあと私は思うのですが、皆さんはどうでしょうか。もし好評であれば、続けていきたいので、是非いいねやコメントでお知らせください!今回はフレーズ編(文)でしたが、次回は単語編をやります。単語はたくさんあるので、厳選しました。ぜひ次回もお楽しみに!

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私のnoteでは、主に社会問題や異文化について語っていきます。オランダで日本人女性としてオランダで社会学を専攻した経験や私の視点を基に、鋭く語っていきます。noteを続けるにあたって、いいねやフォロー、コメントで応援してくださると、非常に精神的励みになりますので、ぜひ応援よろしくお願いします!

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