ひなまつりは愛がいっぱい
六条御息所が好きです。高貴で知的でその愛は生霊になるほど深いし、生霊になるほど哀しい。
一目彼に会いたい、光源氏に会いたいと出かけた賀茂祭での哀しい車争い。彼らに会ってきました。
千年雛めぐり
~平安から現代へ受け継ぐ想い~
百段雛まつり2024 ホテル雅叙園東京
豪華絢爛な螺鈿細工を全身にほどこされたエレベーターをおりると、雛山の創作源氏物語が迎えてくれます。
お内裏様が光源氏、お雛さまは葵の上or女三宮の正妻?三人官女が愛人たちとしても三人じゃ足りない。お内裏様が光源氏、お雛さまは葵の上or女三宮の正妻?三人官女が愛人たちとしても三人じゃ足りない。紫の上、末摘花、花散里、明石の上、夕顔、朧月夜、源典侍、空蝉とその娘、藤壺?プライドの高い六条御息所は、三人官女やらない。
目黒駅からホテルまでが急な行人坂沿いに建っているから、階段を上っても最上階は1階です。7つの部屋ごとに趣きのある世界が展開します。
十畝の間
荒木十畝による花鳥風月が描かれ、黒漆の螺鈿細工がほどこされる重厚な部屋で、時代雛や郷土色のある雛人形を展示しています。
漁樵の間
純金箔と彩色木彫と日本画に囲まれた豪華な部屋に、源氏物語の世界が広がっていました。
福岡県飯塚市で2,300坪の総面積を誇る筑豊の炭鉱王・伊藤伝右衛門の栄華を今に伝える旧宅で毎年開催される「いいづか雛のまつり」。まつりのメインとして飾られる座敷いっぱいの雛人形が集まった「座敷雛」です。
ちょうど真ん中下あたりの白馬に乗った橙の方が光源氏?左下の金の車が少し傾いて橙のお着物が六条御息所?おふたりとも同じ色?葵の上、わからなかったです。奥の方に光源氏と葵の上がイチャイチャしている、という噂があるけどこれもわからない。800体のウォーリーを探せ状態。
見つけた。やっぱりこの方だ。会えた。六条御息所。車が傾いている。わたしが抱きとめてあげたい。一緒に泣きたい。
これは賀茂祭(葵まつり)でなく、流鏑馬の光源氏だ。まつりではイチャイチャしている。
草丘の間
茨城県牛久市のつるし雛と創作人形。四季や昔話のお人形たちがかわいい。
静水の間
滋賀県の人形師、東之湖(とうこ)が琵琶湖を舞台にした「清湖雛物語」を表現した世界。
星光の間
板倉星光の四季草花が描かれた鮮やかな部屋はミニチュアの世界。目を凝らして小さな発見を楽しみました。
清方の間
鏑木清方による四季風俗美人画の部屋は、猫をテーマにした10人の作家の作品。楽しい。
頂上の間
“まるく収まる”、“縁をつくる”などの意味が込められた「てまり」のインスタレーション。
ホテル館内も見どころがたくさん
アフタヌーンティーをいただきました。
シャンパン付きで、ケーキは選べます。
源氏物語の世界に想いを馳せ、江戸時代、明治大正のお雛さま、日本昔話、猫、創作人形、つるし雛、てまりと様々な出会いがありました。歴史的建造物、美術、美しいものには圧があります。圧で倒されちゃいそう。
六条御息所の哀しさ、愛の深さ、生霊って圧なのかも。圧倒的な愛。
ひなまつり。
子どもの健やかな成長を祈る思いも圧倒的な愛。
美しいもの、まるいもの、楽しいもの、古いもの、新しいもの、美味しいものには愛があります。
開催期間:2024年1月20日(土)~3月10日(日)