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三國シェフを読んで食べて作って

YouTubeで惜しげもなく、プロの技を披露し最後にワインと共に美味しそうに食べ、「やばいです!めちゃくちゃおいしいです!」「グーです!」という気さくな三國シェフが好きです。

37年の歴史のある『オテル・ドゥ・ミクニ』を昨年閉店し、70歳からのチャレンジがはじまろうとしてます。

三流シェフ   三國清三

雑用こそ人生の突破口だ。
誰より苦労しても、その苦労を見ている人は1%にも満たない。
それでも“世界のミクニ”は必死に鍋を磨き続けた。

何者かになろうとして、懸命にもがく人たちへ――。
料理界のカリスマ・三國シェフ、感涙の自伝。

幻冬舎 

極貧だった少年時代、アワビを料理屋に売っていた三國さんと、夫の少年時代が重なりせつなくなりました。定職についたことのない父親を持った夫は三國さんと同じように、小学生の頃から自分で生きることを考えていたと聞いてます。

それを苦労という言葉では表せないほど生きるのに必死だったと。

三國さんはいつでも必死でした。

みんながやりたくないことを、機嫌よくやることだ。苦しそうにやっていたら、周りだっていい気持ちはしない。人は人の苦労をそれほど評価しない。

努力と根気は、少年時代から培われてきた三國さんの強みだと思いました。

『オテル・ドゥ・ミクニ』にはご縁がなかったけど『ミクニマルノウチ』には何度か伺ったことがあります。『三流シェフ』を読んだらまた、やさしく美味しいお料理を食べたくなり行ってきました。

窓の外の緑と丸の内
東京秋川とうもろこしのスープ黒胡椒と醬油のチュイール
奥多摩ヤマメの燻製と里芋のブランダード江戸ミックスハーブのサラダ
東京軍鶏肉のロースト八丈フルーツレモンのシャルキュティエールソース
東京軍鶏肉のロースト八丈フルーツレモンのシャルキュティエールソース
小平産・ブルーベリーソルベとフロマージュブランのムース コーヒー&小菓子

東京の地産地消にこだわり、フレッシュな江戸野菜は濃い味わいがあり歯ごたえがあり、ヘルシーで美味しいです。

東京にこんなに元気な素材があるのかとびっくりします。丸の内という東京のど真ん中で、東京を食べるというダイナミックさも楽しめました。

三國シェフのすご技絶品レシピ 三國清三

YouTubeでもポイント、ポリシー、アドバイスがありますがやはり紙媒体の本となって手元にあるとうれしいものです。レシピはもちろん、コラムも楽しめます。どのレシピもYouTubeナンバーで見ることができます。

レシピにもグー!があってうれしくなります。

鶏むね肉のにんにくレモンクリーム

むね肉は瓶で叩いて均一の厚さにします。アロゼしながらゆっくりと火を通してしっとり柔らかくなりました。生クリームにレモン汁を加えて爽やか!

にんにく卵スープ

オニオングラタンスープの玉ねぎ炒めににんにくを4片、ベーコンを加えたスープにトーストしたバゲッドとポーチドエッグ、チーズを加えボリュームがあります。

ポーチドエッグは、1ℓの水に酢½カップで器に割った卵を鍋のはしに入れるのがポイントで2分。湯は鍋の側面から沸騰し中心へ対流するからだそうです。

三國流ハヤシライス

玉ねぎをよく炒め、マッシュルーム、塩胡椒して小麦粉をまぶした牛肉を加えブランデー、トマト缶、ソース、水で煮込むだけ。

トマト缶はKAGOMEの「濃厚あらごしトマト」使用で、オタフクのソースがポイント。オタフクのソースにはデーツが入っているのでコクがでます。仕上げがバターと醤油で日本的でなつかしい味です。

焼きかぶ

かぶを塩とオリーブオイルで軽くマリネして焼いただけなのに、甘くジューシー!

かぶは皮つきで、ひげ根も茎と一緒に炒めます。ひげ根が長ければ長いほど栄養分をよく吸っていて美味しいそうです。

香り塩のレシピがありましたが、簡単なカレーと塩と、ハーブ塩、マキシマム。何もつけない方が美味しいかも。

僕は大衆の料理番になった。そして最後に思うのは、やはり料理は面白いということなのだ。

『三流シェフ』 三國清三

世界5大陸トップシェフ、フランソワ・ラブレー大学名誉博士号、フランス共和国レジオン・ドヌール勲章シュバリエ受勲と輝かしい三國シェフが本書で教えてくれるレシピは、簡単なのに豪華で美味しくやさしい家庭料理です。

増毛は留萌線の終着駅です。ぼくも同じです。ぼくには後ろがない。ぼくは前に進むしかない。自分ひとりで前に進むしかないんです。

『三流シェフ』 三國清三

16歳の三國の言葉は、70歳になろうとしている三國に続いています。
いくつになっても前に進んでいきたいと思いました。

ありがとうございました。
ごちそうさまでした。

infocusさんも三國シェフレシピで、ハヤシライスを作っていました。infocusさんは大家族に向き合ってパパとしてのおおらかさとやさしさが文章に現れていて、同じレシピで作ってもお料理にも文章にも個性がでておもしろいなと思いました。

みんなちがってみんないい。