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夏目ジウ 掌編・短編小説集

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これまでnoteに掲載した小説をまとめてみました。
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2023年12月の記事一覧

不思議の国の天然なやつら【掌編小説】

不思議の国の天然なやつら【掌編小説】

 ※本文4,370字数。

 あたしがすごした高校は、男女共学のはずなのに男子がたった一人しかいなかった。淋しいというより虚しいというより、不思議だった。今思い出しても謎だらけの世界にいたと思う。我ながら、よく中退せずに無事卒業したものだと思う。
 学力偏差値が低かったからか、変に結束力が強かった。仲間意識というか。教師達はあきれを通り越して、何かを達観したような顔をしていた。
 その日は3年次の

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夢のような恋人【掌編小説】

夢のような恋人【掌編小説】

※本編1,867字

 本作品はフィクションです。

 人は誰しも夢の中で昔の恋人と遭遇することがある。幸せな家庭を築いてフト後ろを振り返った時、子供は男の子が欲しかったのに三姉妹だった時、実の母が亡くなった時。心に空洞を作ってしまったら、昔の彼女にフト逢いたくなる。
 だが、昌也はいずれにも該当せず、昔の彼女が突然亡くなったと知ったのだった。信じ難いが、『訃報。仲山知美・45才』とインターネット

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帰郷【掌編小説】

帰郷【掌編小説】

 ※本編2,636字。

  本作品はフィクションです。

 サトルは車窓から見える大晦日の光景がうまれて初めて懐かしいものだと思った。流行禍のせいにして3年間も帰郷していなかったのだ。東京から博多の車中ではずっと同じ音楽を聴いて過ごした。『素敵な恋がしたい』博多出身でfreeというコミックバンドが3年前に発表したその楽曲は一大ブームを巻き起こした。
 あと10分もすれば博多駅に到着する。彼はこう

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地球最後の日は きっと燃えている【掌編小説】

地球最後の日は きっと燃えている【掌編小説】

※本文2,857字。

 今日が地球最後の日らしい。ウストラダムスという昔の偉い人が予言した。地球が無くなる、人類が滅亡する。考えただけで何も身動き出来なくなるほどの地獄絵図だ。そう予想を全世界に発表したウストラさんは最初に何を思ったのだろうか。
 僕は、朝3時に目が覚めた。目が覚めた瞬間、バチっと衝撃音が耳に聞こえて身体全体が激しく震えた。鼓膜が破れた音では無く、昨夜から付けっぱなしだったテレビ

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