見出し画像

プチ断食の驚くべきメリットと実践法 Vol.1 食事編#2

さて今回は「空腹」について、話していきたいと思います。


飽食の時代と健康格差

お腹を空かせることが食生活!?
食生活について話すのに、「空腹」つまり「食べない」ことを一番最初に持ってきたのには理由があります。
前回の記事でも書きましたが、現代では食べるものがなくて餓死する人よりも、食べ過ぎが原因で亡くなる人の方が圧倒的に多いのが実情です。

また日本も特にそうですが、最近になり、更に富裕層とそれ以外の人たちの間で所得格差が大きくなってきました。
それに伴い健康格差、極端に言うと寿命にも格差が生じるようになっています。
具体的には下記要素などが要因となり、健康格差につながっていくようです。

  • 医療&予防医療サービス

  • 健康的な生活(食事、運動、禁煙、飲酒など)

  • 健康に関する知識

もちろんこれら以外にも様々な要素が絡み合っていますが、これら健康に関する要素の中で、日々の食生活が大きなウエイトが大きなウエイトを占めることは間違いありません。
現代の飽食の時代に対して「食べない」を実践することのメリットを一緒に見ていき、少しでも自分にもできそうな「空腹」時間の確保を探していきましょう。

1日3食の弊害

皆さんも1日何食食べていますか?と聞くと、多くの人が「1日3食」と答えるのではないでしょうか。
いくつかのアンケートでは、全世代を通して70%前後の人たちが「1日3食」での食生活を送っているようです。
我々多くの人にとって当たり前のものとなっている「1日3食」ですが、本当に1日に3回も食事を取る必要などあるのでしょうか。
冒頭でもお話ししたように、そもそも近年では、食べるものがなくて餓死する人よりも食べ過ぎが原因で亡くなる人の方が圧倒的に多い時代です。
それなのに、朝から晩まで食べているような状況が、はたして本当に皆さんの健康に良いのか大いに疑問です。
ここでは食べ過ぎや過剰な食事頻度がもたらす弊害についてお伝えさせていただきます。

1.内臓の酷使と体調不良の原因

まず頻繁な食事は内臓など各臓器に負担をかける可能性があります。特に胃腸は、食事のたびに消化と吸収のプロセスを繰り返す必要があり、まだ前の食事の食べ物が残った状態で、次の食べ物が胃や小腸まで運ばれてきてしまいます。これが慢性的な胃腸や肝臓などの臓器への疲労や不調を引き起こし、下記のような様々な弊害を引き起こします。

  • 胃もたれや食欲不振

  • 血糖値の乱高下による食後の眠気や疲れやだるさ

  • 腸内環境の悪化による免疫機能の低下 etc…

2.食べ過ぎと肥満のリスク

1日3食の弊害として「食べ過ぎ」も挙げられます。
一見決まった時間に食べることで健康に良さそうですが、デメリットとして食べ過ぎに気づきにくいことが挙げられます。
本当であれば、空腹になってから食事をしたら良いのですが、決まった時間ということで空腹でもないのに食べてしまうと、結果的に食べ過ぎになってしまいやすいのです。

また、胃には伸縮性があり、普段から食べ過ぎている人は胃が膨らんでいる状態が当たり前になり、ついつい食べ過ぎてしまいがちになります。
この食べ過ぎにより、どんどん肥満へ向かっていきます。
食事で摂り過ぎた糖や脂肪は、いずれエネルギーとして活用するため、まずは肝臓や筋肉へ蓄えられますが、肝臓や筋肉に蓄える容量にも限界があります。
そこで更に余ったエネルギーは中性脂肪に変わり、脂肪細胞に変わってしまうのです。
なお、この脂肪細胞は驚くことにほぼ無限に蓄えることができます。
こうして、どんどんと気付かぬうちに食べ過ぎからもたらされる糖や脂肪が体内に脂肪細胞として蓄えられ、肥満に向かっていくことになります。

*カロリーの視点で見た「食べ過ぎ」

厚生労働省では各性別&各年代別&身体活動レベル別での推定エネルギー必要量を公表しています。
(身体活動レベルⅠ:低い、レベルⅡ:普通、レベルⅢ:高い)
ただし、エネルギー必要量(消費カロリー)には大きく、下記2つの合計値で計算できます。
・基礎代謝量(生きる上で最低限必要な活動に消費するエネルギー量)
・身体活動量
その上で、皆さんも測定したり、計算したらわかると思いますが、現代人の運動不足やデスクワークを考えると、この推定エネルギー量の10~15%程度少なくても問題ないのではと考えています。

例えば私の場合、30~49歳の男性で活動レベル2だと仮定すれば、必要エネルギーは2650kcalですが、基礎代謝量は1620kcalで、日々の身体活動量は800kcal程度で、合わせて2420kcal。
毎日3km程度ランニングや筋トレを行って、自宅でデスクワーク、家事をそこそこくらいしていて、800kcal程度なので、皆さんもこのくらい、もしくはこれよりも活動量が低いくらいなのではないでしょうか。
つまり、そんなに言われるほど多くのエネルギーを取る必要はないのです。

厚生労働省HPより

3.慢性疾患のリスク増加

1日3食から引き起こされる食べ過ぎから、糖尿病、心血管疾患、さらには一部のがんなど、多くの慢性疾患のリスクを高める可能性があります。

特に、昨今では日常的に我々の周りに溢れている、高糖質や高脂肪の食事を頻繁に摂取することは、血液や血管の状態を悪化させることもわかってきています。
これは過剰に摂取した糖質や脂肪が血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールと呼ばれるLDL-コレステロールを増やし、これらが血管壁に付着することで、血液の流れが悪くなることが一因とされています。

また食べ過ぎによって蓄えられた脂肪には大きく2つあります。
一つは「皮下脂肪」、そして「内臓脂肪」。
皮下脂肪は皮膚の直下に存在する脂肪層で、
内臓脂肪は主に腹部の内臓周囲に蓄積される脂肪です。
よく痩せているのにお腹だけボッコリ出ている人を見かけますが、内臓脂肪が多い人たちでしょう。

脂肪自体は身体によって欠かせないものですが、脂肪の貯めすぎは様々な弊害を生みます。
特に内臓脂肪は皮膚脂肪に比べても悪玉ホルモンを多く出すと言われています。
この悪玉ホルモンが多くの悪さをし、様々な慢性疾患の要因にもなっていくのです。


このように、1日3食の食事パターンは、特にその質や量が適切でない場合、健康上の複数の問題を引き起こす可能性があります。
ここまで聞いた皆さんは、

「じゃあどうしたらいいんだろう」
「食べ過ぎないように毎回食べる量を抑えておかないと」
「カロリー計算したことあるけど面倒だったんだよな」

たくさんの意見があると思います。
でももっと簡単に食べ過ぎによる弊害から身を守り、健康や若さを維持する方法をお伝えします。
それが「空腹時間を作ること」、つまり食べない(断食)を活用することです。
次回に続きます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?