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箱入り娘、会社生活でもヤバいおじさんを発見する

なんとなく書き連ねた<箱入り娘のバイトシリーズ>。
その後ワタシは、大手企業の地方営業所へ正社員として就職。
(就職氷河期時代だったがUターンだからかすぐ決まった)

遊びのようなバイト体験しかしていないというのに、いきなり社会という魑魅魍魎の蠢く異界へ投げ出されたようなトンデモな事がいろいろ起きた~。

箱入り娘は大変苦悩しましたが、おかげで図太くなり、まともな給与も稼ぐようになったし、無事に”箱から出る事が出来た”という感じ。


まあ、職場はいつ閉所してもおかしくないような少人数の職場。
リストラに怯える「窓際族」の行き場所な雰囲気。
(変換で、「遺棄場所」って出た。すごい皮肉だわ)

何年か先に実際、閉所する事になるわけだが・・・。


少人数の事務所で、電話番・コピーFAX・お茶出し等雑用メインな、
”ザ・平成レトロOL生活”、まあまあ快適ではあった。
(社員が机で吸うタバコの灰皿も片付けてたぞ。今じゃ信じられん時代だ)

暇すぎて、隙を見てネットサーフィンしたり漫画とか読んでた。

紅一点の存在として、煩わしい女性同僚との心理戦などとも無縁だし、若いという理由だけでたまーにチヤホヤされたり。旨みはあったと思う。


そんなある日・・・。いつも通り出社。
営業職の男性社員は朝から出先に直行?(暇すぎてどっかでサボってる)しており、事務所には独り。


「事務所共用プリンター」に何かA4用紙が出力されたままになっている。

誰の物かチェックして机に置いておいてあげようと見てみると・・・

なんと、用紙に文字びっしりの「官能小説」じゃないですか・・・!!


???なんてこった。なんでこんなエロなものがここに?!思考停止。


しばしフリーズしましたが、図太いOL はそんな事では動揺しないのだ。
冷静に、事務所の男性社員達の中から”エロ小説犯人”を推理。誰なんだい?


まあ、すぐ思いついたんだが犯人。
”名探偵の出番無し”ってくらいすぐ。


事務所に居る時いつも、猛スピードでキーボードをタッチして文書らしき”ナニか”を叩く音を出し続けてるおじさん社員が居てね。


どうやらあれは「自作の官能小説を執筆」してたのでしょう。


出来が良かったのか?プリントアウトまでしちゃって・・・。
あ~あ。


まさか、うら若き女子社員(ワタシ)に読ませたかったの?!
だとしたらなんて新手なセクシャルハラスメント。
たぶんそうではなく、うっかりドジなだけだと思いたい。


・・・とりあえず見なかったことにしよう。

確かそのまま捨てた。シュレッダーにかけてあげたかも。
なんという優しさ!聖母マリアのごとき慈悲の心。

まあ本音は、毎日のように職場に借金取りらしき人から所在確認の電話が来るような「ヤバみ」を感じる人だったので、極力関わり合いを避けたくて。

たまに、昔のオモシロ思い出話をしてくれたり、表面的には良い人だった。
(ホームレスを自宅に連れ込んだら襲われそうになった話とか。ヤバヤバ)


その後、営業所が閉所(撤退)になり、ワタシは支社に人事異動、おじさんともお別れしたのですが、その時言ってくれた言葉を思い出す。

「潰されるなよ・・・!」

そう、それは支社という都会の更なる魑魅魍魎社員の巣窟に突撃する、何も知らない田舎娘への暖かなエールなのだった。


つづく(?!)



~~~~~

次さらにまた、会社員時代のトンデモエピソードをお話しようと思います。
昔語りにもう少しだけお付き合いくださいませ~。

※トップ画像にしたイラスト、シンプルかわいくて好き


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