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【読書記録】とりあえず、という魔法。


今年で、30歳半ばになった。


まるで誰もが前に進んでいるのに
自分だけがその場で立ち止まっているような
気がしていた時期がある。

そして不安は不安を呼び、
暗闇は暗闇を広げる。


そんな時、
キム・ウンジュさんの
『悩みの多い30歳へ』と出会った。


ページをめくると、
一行の言葉が、
静かに光を放っていた。


「完璧な準備なんてない」


そうだった。
ずっとわかっていたはずなのに。

その言葉は、
がちがちに固まった心を
少しずつ溶かしていった。

考えてみれば
この世界のものはほとんど誰も
完璧な準備なんてしていない。

春の桜だって
ただ黙々と
冬を越えているだけ。

薔薇のように咲こうと
誰かの真似をしようともせず
ただ、自分らしく咲く。


それなのになぜか自分だけには
完璧を求めてしまう。


この本を読み終えて、
深呼吸をして、決めた。

「なんでもいい。
とりあえず、動いてみよう」


最初の一歩は
どれもすべて小さいものばかり。


目覚まし時計を
30分だけ早くセットする。

本屋で、一冊の本を買う。

ずっと気になってた
オンラインセミナーに申し込んでみる。


どれも大したことじゃない。


でも不思議なことに、
一歩を踏み出すと次の一歩が見えてくる。

まるで暗い部屋のスイッチを入れたら
知らなかった景色が
少しずつ見えてくるように。


その中でも一日の質を変え
全体的にポジティブな影響をもたらしたのが
30分早く起きる習慣。

早起きの習慣は自分の中に眠る
新しい朝の世界を見せてくれた。


静かな朝の光の中で
一行ずつ、一ページずつ、
新しい言葉と出会う。

知るほどに、不安は小さくなる。
学ぶほどに、心は軽くなる。
読むほどに、世界は広がる。


そうして気づいた。


誰かの答えを探すより、
自分の問いを見つける方が
大切なのだということに。

自分を偽って進むより、
素直に立ち止まる方が
遠くまで行けるのだということに。

知識は不安という名の霧を晴らし
本来の自分を照らす光になる。


人生は、準備ができてから始まるのではない。
始めることが、準備になる。



自分の中で眠っている力は、
たぶん動き出すことを待っている。

一歩を踏み出すことと、
学び続けることを明日からも
この先も忘れずにいたい。



はじめてみたら
意外と空は青かったりするもの。



そんな感じ。


そんな感じ。

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