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笑ってさよなら〜カウンセリングからの卒業

私は悩んでいた
10年以上個人カウンセリングを続けてきたが
そろそろきっぱり「今」辞めるべきか否か

カウンセリングは次の私の誕生日で
終了の予定を数年前から告げられていた

このカウンセリング自体は
独身の頃から続けてきた

ここのカウンセリングを始めたのは
今の地域にたった一人
地元を捨ててきた時から

実家のあった関東から
私はあまりに辛い状況になり
当時付き合っていた男性の元へと
夜逃げするみたいに実家を捨てた

その当時両親は離婚したばかりで
私は父親の代わりに家庭の金銭的な負担
母の精神的な拠り所
そして家庭の大黒柱の役目まで担うように圧力をかけられていた

その当時からうつ病と診断され
私がギリギリの体調で出来る仕事をしてきたけど
昼の抗うつ剤を飲むと
どうしても副作用の眠気が強く出て
眠気と闘いながらの仕事に
心も身体も限界が近いって悲鳴を上げ始めていた

もう家族を養えなくなるくらいなら
夜の世界に行く事も考えたけれど
私みたいに人の気持ちに敏感に反応しすぎる
人間が務まるとは到底思えなくて

ギリギリどちらを選ぶかを
本能でジャッジし
私は家族を捨ててしまった

新しい土地に知り合いも恋人だけな状態で
このままでは自分が壊れると感じた

また今の自分では今後子供が出来てからの
ママ友などの社会で生きていける気がしなくて
カウンセリングで
生きずらさを軽くしたいと願って
カウンセリングを受け始めた

しかし個人カウンセリングは料金が中々の高さだ

だから当時
なけなしの自分の貯金を握りしめ
今のカウンセリングの門を叩いた

あれから10年以上
毎週曜日は変われども同じカウンセリングルームに通い
同じカウンセラーとセッションしてきた

そうして様々な問題を語りあってきたが
去年人間関係が壊れた時に
私はただカウンセラーに寄り添って欲しかったのに

そんな暴言を吐かれたら自分から離れるべきじゃない?
なぜ出来ないの!?

その一言に
怒りを抑えきれなくて

次の週に
「もう辞めます」と泣きながら
カウンセラーに怒りをぶつけてた

私は目の前の人に怒りが湧いても
小さな頃から相手に表現する手段を
持ち合わせていない

母親に小さな頃気持ちを伝えたら
2倍、3倍の言葉の暴力で
ねじ伏せられ

父親からは
一度大きな目覚まし時計を顔面へと
投げつけられた
当たりはしなくとも
怒りに満ちた父親の目が
いまだに記憶の奥にしまわれている
その日から私は
父親とは一切関わらなくなっていた

だからかな
最後に残った課題
目の前の人に怒りをぶつける
きちんと気持ちを伝えるが出来ないでいた

それがこんな形で叶うなんて
どこか寂しい

カウンセラーに
もっと思ったことを何でも伝えてって言われると
私は泣いて怒りながら

カウンセリングってなんなの?
いつも私だけが自分で自分の心をオペしてる
カウンセラーは見てるだけ
ずっとそうだよね

私は答えが欲しい
アドバイスちょうだいよ
心理学的に観て
専門家の意見が欲しいのに

いつも私を見ていて欲しかった
小さな頃から両親に見守られた事なんてないから

でもカウンセリングで
それを他人に求めても叶わない
それはどんな人間関係でも同じって学んだ

だからせめて
一番辛かったあの日
私は気持ちに寄り添ってもらいたかったよ
幼馴なじみにさえ
愚痴ばかり言えないって遠慮したの

だからここでは気持ちをただ丸ごと
抱きしめて欲しかっただけなのに

去年のこの日から
年が明ける前まで
私はカウンセリングをやめる気だった
実際毎回泣きながら辞めますって
話した

私はカウンセラーに
暴言吐かれて相手を切れないのは
ここだって一緒
共依存みたいな関係なんだから
カウンセリング切ります
今度こそ共依存は嫌だって伝えると

もしも共依存的になっていたなら
切りますって突然切っても何も生まない
どうしてこうなったか話し合おうって

でも私疲れちゃったんだ
心が折れたの

生きやすくなれるかもって続けたカウンセリングで
それどころか
生きやすくなるためには
私が気がつき
行動して変化するよりない

なら
このカウンセリングで
わざわざ傷つく必要ある?って

本当は段々分かってきていた事
自分が話して
気づきがなきゃ変われない

でももう投げ出したかった
何十年も続けて私は変われたの?って


カウンセラーは来年一月いっぱいは
お休みにしますって
妥協案を提示してくれて
足も腰まで痛めた私にまずゆっくり休んで
それから今後を決めていこうって
言ってくれて

私は1ヶ月休養した

その間
私は手書きの手帳に気持ちを書いたり
デコってみたり
ギターの練習やゲーム
また新たに少しずつ家事をする時間も増やせて
お味噌汁作りにチャレンジしたり

気持ちがひどく揺らぐ日には
ノートに気持ちを書いて
冷静に向き合ってみたり

アファメーションの本や
心理学のワークをしてみたり

色々変化していくけど

根底にある気持ちは
ボロボロに打ち砕かれた自尊心を
立て直し
私は変わっていきたかった

もうあんなボロボロになりたくない一心で

どん底になって初めて変わろうと思える
その時はそう思ってた

だからカウンセリングを再開する時
ワークを一緒にしてくれたら
続けますって言うつもりで
カウンセリングルームの扉を開けた

カウンセラーは
いつも通りで拍子抜けして
でも私は臨戦体制
猫ならシャーって威嚇状態

辞める意思があること
また
ワーク一緒にしてくれるなら
続ける

って言ったら

そんなに無理しないで
ワークしなくてもこの何十年
毎週一緒に語り合ったあなたは
変わったよ
最初はアニメのエバンゲリオンみたいに
母親に全身包まれていたいって願ってたけど
今はそこからは卒業したよねって

カウンセラーに

こんなに毎週会い続けて
しかも何十年深い心の話をする人
親子ですら中々ないし
友達でさえいない
私はこの出会いに感謝しているよ

怒らせた言葉は謝罪され
ワークを焦ってするって
まるで今の自分を否定してるみたい

ありのままのtrinityさんでいいじゃない
何がだめなの?
人と比べちゃった時
今のtrinityさんはちゃんと冷静に対処出来始めたよ

今のtrinityさんを否定だけはしないでって
言われた時
涙が溢れて
でも私今回の事で心底自分が嫌になって
変わりたくて
20代の初めにやるはずだった
アダルトチルドレンのワークや
認知療法のワーク投げ出したんだもん
サボっていたからやらなきゃ
って伝えたら

何がサボってたの?
サボってた人が毎週ここへ休まず通える?
十分に自分と向き合ってきたよね
サボってたなんて言わないで
って本気で怒りながら
悲しげに言われて私まで泣いてしまった

私サボってない?
人生でここまでボロボロになった事なくて
自信なんてカケラもなくしかけていたけれど

カウンセラーは
私の誕生日前までカウンセリングをし
卒業させるってきっぱりと言う

私は迷っていたけれど
あと少しカウンセリングに通い
最後に変われた自分
そして今の自分
ありのままの
寂しがり屋で不器用で
人見知りで
なのに誰かの一言が心に響くから
誰かと繋がりたいと願う愚かさを持ち
なのにすぐに傷つく
弱くてちっぽけな自分を力一杯
抱きしめられるようになりたいよ

また今週末にカウンセリングがあるから
身体は足や腰の痛みが少し出ても
どうにか通ってたいと思う

カウンセラーの先生と
笑ってさよならを
人生で初めて出来たらいいな

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 trinity
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