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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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#書評

中村たつおき 『かいじゅうたん、現る。(1)』 : 「最強の怪獣」問題

書評:中村たつおき『かいじゅうたん、現る。(1)』(少年チャンピオンコミックス・秋田書店…

11

南伸坊 『オレって老人?』 : 弱きを助け 強きを挫け。

 書評:南伸坊『オレって老人?』(ちくま文庫) ひさしぶりの南伸坊である。初期の著作は…

18

『LGBT異論 キャンセル・カルチャー、トランスジェンダー論争、巨大利権の行方』 : …

書評:女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会編『LGBT異論 キャンセル・カルチャー、トラン…

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富士正晴 『新編 不参加ぐらし』 : 言い訳がましい。

書評:富士正晴(著)、荻原魚雷(編)『新編 不参加ぐらし』(中公文庫) このところ、荻原…

年間読書人
3週間前
24

小川哲 『スメラミシング』 : これは私たち自身の戯画である。

書評:小川哲『スメラミシング』(河出書房新社) 本書は、「宗教」をテーマにした短編集だが…

年間読書人
1か月前
25

マフムード・ダルウィーシュ 『パレスチナ詩集』 : 届かない声

書評:マフムード・ダルウィーシュ『パレスチナ詩集』(ちくま文庫) 詩歌オンチを自認してい…

年間読書人
1か月前
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風呂前有 『ぺし』 : さかさ眼鏡と異界

書評:風呂前有『ぺし』(全4巻・講談社・2005〜2007年) 【旧稿再録:初出「アレクセイの花園」2007年3月31日】 (※ 再録時註:過去ログを整理していて、このレビューを発見した。それで、つい懐かしくなって、『ぺし』全4巻をブックオフオンラインで購入して再読し、その上で本稿を再録することにした。このレビューを書いたのは、まだ第2巻までしか刊行されていなかった段階だが、今回全4巻を読んでも、特に加筆等の必要は感じず、そのまま転載することにした。内容的には、当時興味を

前嶋和弘 『キャンセルカルチャー アメリカ、貶めあう社会』 : 北村紗衣とキャンセ…

書評:前嶋和弘『キャンセルカルチャー アメリカ、貶めあう社会』(小学館) 「キャンセルカ…

年間読書人
1か月前
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尾崎一雄 『新編 閑な老人』 : 「文士」の志操

書評:尾崎一雄(著)・荻原魚雷(編)『新編 閑な老人』(中公文庫) 10年以上も前だろうか、よ…

年間読書人
1か月前
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フィリップ・K・ディック 『宇宙の眼』『虚空の眼』 : ミズ北村紗衣のキャンセル宇…

書評:フィリップ・K・ディック『宇宙の眼』『虚空の眼』(ハヤカワ文庫・創元SF文庫・サン…

年間読書人
1か月前
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竹村和子 『フェミニズム』 : 真の「フェミニズム」を知るべし。

書評:竹村和子『フェミニズム』(岩波現代文庫) 「フェミニズム」という言葉だけなら、「誰…

年間読書人
2か月前
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中村一般 『ゆうれい犬と街散歩』 : 繊細さゆえの孤独と思考

書評:中村一般『ゆうれい犬と街散歩』(トゥーヴァージンズ・路草コミックス) 友人がお盆に…

年間読書人
2か月前
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ジュディス・バトラー 『ジェンダー・トラブル』 : 「フェミニズム」とは何か?

 書評:ジュディス・バトラー『ジェンダー・トラブル フェミニズムとアイデンティティの攪乱…

年間読書人
2か月前
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マーク・トウェイン 『ハックルベリー・フィンの冒険』 : ハック的な「良心」を取り戻せ!

書評:マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』(全2巻・光文社古典新訳文庫) 今頃になって、児童文学の名作中の名作『ハックルベリー・フィンの冒険』(以下『ハックルベリー』と略記)を読んだのは、先日読んだ、小塩真司著『「性格が悪い」とはどういうことか ダークサイドの心理学』(ちくま新書)に、本書が紹介されており、その部分にとても惹かれたからである。 このレビューでも紹介したとおりで、この本で検討にふされているのは、人間の心の「ダークサイド」の問題である。 つまり、