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崩壊した営業チームを任される→昭和の違和感しかなかった件
1週間ほど更新が空いてしまいました。
というのも、まるまる部署立ち上げみたいなことをやっておりまして、公私の壁が一瞬なくなっておったのです。
そこで色々カオスだったので今回はその共有を。
僕のフレッシュなチームを紹介します
まかされたのは営業のインサイドセールス部門。
現状、手段はほぼ電話なので、僕はコールセンターのSV(まとめ役)みたいなものですね。
そしてパーティーはコイツらだ!
・大人たちからサボり認定されて見放されたZ世代(女性)×3
・激務でメンタル崩壊中のZ世代(女性)×2 ※架電NG
・口を開けば文句&一匹狼すぎて部署を転々とするモンスターおじさん
すごい配牌でしょう?
秒で国士無双を目指したくなるほどのアウトロー集団です。
人も、業務内容についても。前任から何にも共有されないまま始まって、まー日々よくわからないトラブルが起きてます。
ちょっと前のポジションが意見がまるで反映されない監獄だとしたら、いまは宇宙の無重力空間をただよっているというか。自由だけど、どこに着地するかは自分次第。とりあえず手ごろな惑星を探してる感じですね。
架電リストとトークスクリプト(台本)がうんこ
偉い人からは
「お金は出せないので、このフォルダの中のやつを活用して」
とだけ言われ、サーバーを漁ってみることに。ゴミ屋敷を散策している感覚です。
いろいろ調べを進めた結果、
●月30万も払って全然活用してない架電リスト抽出ツール
●大学生のメモ書きみたいなトークスクリプト(台本)
が見つかりました。
ツッコミどころだらけだったものの、僕に与えられた準備期間はたった1日。仕方なくそれを使って試行錯誤で基本フローをまとめることに。
当然、メンバーは使いづらいだのなんだの言ってきましたが、これがわが社が数年やってきたやり方ですから、すぐすぐは変えられないのでなんとか説得して仕事にあたってもらいました。
始まって早々大きな違和感に気づく
予想していたとはいえ、初週の成果は中々渋いものでした。
モンスターおじさんは文句こそ多いもののレールを敷けばやることはやるので、メンタル崩壊女子×2を彼専属のリスト作成要員に配置。1990年代暗黒阪神タイガースの「4番平塚」に似たものを感じますが、(楽天の山﨑武司だから…ホームラン王だから…)と脳内変換して正気を保ちます。
残るサボりZ世代×3はひたすら電話。とはいえ急に上達するわけもなく、まったく結果につながりません。
実際にテレアポしてるところを聞かせてもらうと、ことごとく受付で跳ね返されてました。
彼女たちいわく、
「いつもこんなんっす。何も教えられてないし感覚でやってるんすよー。ずっと言ってるんですけど、リストも使いづらいし」
とのこと。
いや、これ前任者たちにだいぶ問題があったんじゃないの…
と名探偵nemuもさすがに気づき始めてしまいました。
前任者のおま言うムーブが炸裂
そこであらためて前任者を捕まえて、僕の運用方法について色々聞ることに。すると…
「まずリストが整理されてませんね。見込みの薄い顧客も含まれてます」
「受付が突破できない?それはやり方が悪いんでしょうね。今どういう風に電話をかけさせてるんですか?」
との返答が。
!!??!?!?!?!?!!?!?!?!?
じゃ、ちゃんと引き継げ貴様!
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みんな1週間前までずっとあなたの弟子でしたよ?
「リスト精査の最適化」も、「受付突破のコツ伝授」も、できてないのはあなたたちなんですよ?
と、思わずピッコロの”口から怪光線”を出しそうになりました。
人間こんな風にすぐ他人事になれるんだなと。
ビックリですよ本当に。
もう若手たちがかわいそう
その後若手に事情聴取を進めてみると、前任者は「とにかく電話しろ」しか言わなかったそうです。リストも台本も自分たちで工夫するのが当たり前で、どんなに効率が悪くても架電数を稼ぐのが全てだと。
その結果、100回かけて1件取れるかどうかのテレアポを延々続けさせられてきたわけですね。
カマスの実験じゃないけど、こんなことしてたら上への愛情なんて失いますよ。
その結果電話が嫌になり、あるメンバーはビジネスマッチングアプリでアポを取ったり工夫し始めたらしいんですが……それすら「楽をするな!」と一喝されたそうです。
衝撃のラスト
僕は初週、とにかくメンバーと対話の機会を増やすことにしました。
一番の問題はテクニカルなところじゃないなと。
おじさんはともかく、若手たちはよく”寂しい”というニュアンスのことを口にします。レッテルを貼られてる、指示がない、褒められない、意見しても聞いてもらえない。
中でも印象に残ったのは
「話せて久々に楽しかったです。やっぱりnemuさんは今までの大人と違いますね。いろいろ会社からやらされてるみたいですけど、無理をしないでください。nemuさんまで嫌いになりたくはないですから」
というクダリでした。
少年院以外でもこんなセリフをきくんですね。
まだ一週間だけど、メンバーへの愛着がわいてきましたよ。
――でも、ずっと育てるのは難しいみたいです。
なぜならZ世代たちは全員3月で異動か退職がきまっているから。
僕はこの事実を、会社からではなくメンバーの口からききました。
会社は、既に処遇の決まっているメンバーを、僕に知らせずに任せてどうしたいんだろう。
と、どこまで行っても会社には不信。
とりあえず残り少ない期間、少しでもメンバーに成功体験を積ませてあげられるよう頑張ってみようと思います。