【読書記録・日記】めんどくさがり屋、気温差を乗り切る。
こんにちは。長尾早苗です。
気温差と気圧差にやられそうになっていました。
大事なLa Vague新刊お披露目の時期。購入してくださったみなさまありがとうございます!
淡々とわたしの日常も続いていきます。今週もよろしくお願いいたします。
*今週の読書
【テレビシリーズ】初恋の悪魔 第5話
鈴之介の過去を一気に明らかにした回だなと思います。
隣人のミステリー小説家森園に閉じ込められてしまった鈴之介は、悠日・小鳥・虎星砂(せすな)に助けられて、ある女性の話を始めます。
どうしてこんな不気味な監禁部屋のある家に住んでいるのか。その女性が一体何を隠し持っていたのか。悠日と小鳥、虎星砂と鈴之介は、真相を語り終えてみんなでカラオケに行き、四人はこのまま平和な日々を過ごしていくのかと思いきや……
星砂が虎だけではなく蛇の顔も持っているのが特徴のドラマ、これからは悠日とその兄、朝日の殉職の真相を明らかにしていきます。
星砂という二つの側面を持つ女性のためにもつれていく恋、刑事としての仕事、生活、友情関係が乱れていきます。次回も楽しみ。
【テレビシリーズ】光る君へ 第38週 まぶしき闇
親王さまと彰子の特別な絆が、より内裏の人間関係を難しくしていきます。敦康親王と彰子はとても孤独だった。そして、多分定子も同じように孤独だった。そして、定子は孤独なままなくなった。
定子側の人々は、左大臣や籐式部を恨むことで自分のやりたいことと権力を握っていたのだと思う。
【Podcast】文学ラジオ空飛び猫たち 第171回18世紀アイルランドの詩人とリンクしていく感情「喉に棲むあるひとりの幽霊(前編)」デーリン・ニグリオファ著(ゲスト:翻訳者吉田育未さん)
18世紀の詩人の悲しみと現代が呼応していく。
吉田育未さん、懐かしいなあ。翻訳家であり最初に出店した文学フリマ大阪で遊びに来てくれました。
詩人の悲しみや孤独は詩が好きな人にしかわからないところがあって、翻訳家も訳す時にそうでなければいけないのではないかと思います。
【Podcast】真夜中の読書会~おしゃべりな図書室~「がっかりさせる勇気」自分のやさしさと誠実さの使い道
仕事の繁忙期に聞いて癒されました……。
全方位を把握していると感じている時、それは仕事で全方位に気を配れていないことだと思い知ったのがここ最近。トホホな瞬間です。でも、自分のことをがっかりさせるのも一つの勇気で、働いたうえで傷つくというのもやさしさと誠実さの使い道だと思っています。360度気を配ることなんてできないから、110度くらいでやり直し、やり直しをかけてやっていけばいいんじゃないかなと思いました。
【Podcast】好書好日~本好きの昼休み~【レビュー】朝井リョウさん新作「生殖記」を(なるべく)ネタバレなしで語ってみた(本好きの昼休み#93)
語り手については一切語らない。何か秘密を握っているらしい語り手。
前作の『正欲』から待望の新作『生殖記』。この社会の中で生きていくには共同体との関係、社会との関係に日々悩むことが人生だと思っています。正欲の登場人物の悩みと共同体との関係性もとても悩みに悩みぬいた作品だと思っています。
朝井リョウさんの小説は常に「共同体」との関係性を問い直した作品がすばらしいなと思っていて、同年代というのもありとても応援しています。
【テレビシリーズ】若草物語 第1話
まだまだわたしたちだってやれる!
そんな心意気を涼から感じます。若草物語自体は学生の時に原文で読んで、エマ・ワトソンがメグ役をやっていた映画も観ました。四姉妹それぞれの生き方と、現代社会の問題。
結婚が全てだと思うか、恋愛が全てだと思うか、キャリアが全てだと思うか、どちらでもないか。
それが四姉妹に現れてくるのが若草物語だと思っています。
【テレビシリーズ】推しの子 第2話
誰かの憧れであり続けることは、自分の望み通りに生きることではない。
もともと前世では産婦人科医だったアクアは、そのことを誰よりも知っています。だからこそ、ルビーがアイドルになることを全力で阻止しようとする。
アイは幸せに生きたのか、嘘偽りにまみれて不幸な死に方をしたのではないか。芸能関係者としても、そして一人の人間としても、アクアには解決したい問題があり、彼なりに捜査をするために芸能界にかかわることになります。
きれいな嘘なんてどこにもない。悲しい虚無の現実があるだけ。
【書籍】粕谷栄市『楽園』思潮社
人生の終わりが見えるからこそ、幾人もの人生を生ききることができる。
『楽園』で描かれているのは、そんな幾人もの人生の散文詩だ。
生きることに絶望し、捉えなおし、終わりから現世を見ること。そしてそこに不可思議な夢まぼろしがリアルに読者に迫ってくる。
【書籍】ハン・ガン きむふな 斎藤真理子訳『引き出しに夕方をしまっておいた』クオン
韓国語で「夕方」には「夕ご飯」の意味もある。
詩人が回復をことばにして詩にするとき、そこには必ず「白い」ものがあります。ハン・ガンさんが語る「白」には雪・悲しみ・静けさ、そして「ごはん」の健康さもある。心はかすかになりたくて、でも心はかすかになれない。そんなジレンマも抱えつつ、わたしたちはかすかに呼吸をしながらこの世に生を受けているのだと思っています。
ノーベル文学賞、とてもうれしい!東アジアの女性詩人の受賞、個人的にとても励みになります。
*近況のようなもの
内藤礼「生まれておいで、生きておいで」を鑑賞しに、銀座エルメスギャラリーに一人で行っておりました。
エルメスギャラリーは前回の展示「つち」展で知り、大好きになったギャラリーです。
入場料無料で観覧できるのに、スタッフのみなさまのホスピタリティが素晴らしく、心が豊かになる展示でした。
内藤礼自体は美術好きの友人といつか行こう!と言っておりましたが、なかなか機会が合わず……今回わたし一人で行ってみました。
雨の秋口の銀座。銀座駅構内もとてもアートな空間でした。
今月は(まだ書けるかわからないのですが)ミステリ小説を書いてみたいという思いもあり、個人的にミステリ・サスペンスが大好きということもあり、ミステリ強化月間にしました。
アンナチュラル、MIU404をはじめ、野木亜紀子さんの脚本のドラマに多く触れています。ラストマイルも今月末までに見に行きたい。
さっそくラストマイルのチケットを購入した三連休初日の土曜の朝。
La Vague新刊の発売も好評でとてもうれしいです。
秋晴れで心地よい日が続くといいですね。