〔詩〕棘と毒

約束して
もう嘘はつかないと

嘘つきなあなたにそう迫るのは
罪悪感に棘と毒を仕込むため
いい人でいたいあなたの
アリバイのような罪悪感に

約束を破るのは簡単
チクチクとと胸を刺す痛みも
きっとあなたには適度な刺激
だけど
その先端の毒をあなたは知らない

その小さな傷口から
ゆっくりと毒はまわっていく

あなたはいつ気付くのだろう
自己満足の優しさでは覆いきれない
醜く腐敗した自分に
その時わたしは軽やかに棄ててあげよう
嘘に毒され朽ちていくあなたを

だから

何度でも約束して
決して嘘はつかないと