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宅浪日記

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旧帝薬学部を目指す自宅浪人生の奮闘記録。
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#受験

大学受験の先にはアイデンティティの喪失が待っていて。

塾講師として働いていると否応なくどこかせわしい気持ちにさせられる12月。受験の最終追い込み時期。不安で地に足着かない生徒も堅実に勉強を続ける生徒もいる中で不意に思い出したのは去年のこと。

二浪目の受験機会を前に共通テストの追い込みをしていた私、胸の内には迫りくる本番への不安と仕上がり切ってない自分への怒り、それでも志望校への消えない渇望。そんな不安定な情緒の中に「受験生としての自分が居なくなるこ

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苦しかった時間は色鮮やかな標本に。

苦しかった時間は色鮮やかな標本に。

noteに記事投げるの、多分一年ぶりぐらい。そんなこともないかな。
実はその間なんどもなんども書きかけてはメンタルが死に絶えて結局何も書けなくて。
記録に残したかったのは最後の私の受験奮闘記。二浪目さいごの時間を死に物狂いで駆け抜けて、夢に届かなくて新たな道を選んだその新鮮な感情を、うれしさも悔しさも全部大切なものとして色あせる前に書き留めておきたかった。
私が命を削る勢いで過ごした時間の記憶だか

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☆共通テストまであと1日☆

さて明日は共通テスト。

去年はもう初っ端から自信を失って最後までちゃんと向き合うことすらできなかった。

あれから一年。一瞬だった。

今年は準備万全かといわれると、まだ心からうなずけない状態。でも明日は本番。どうしようもない。目標の9割は全部調子が良くて上振れしないと届かない。普通通りで8割5分。緊張して8割3分。全部下振れしたら7割7分ぐらい。

まぁでももうなるようになれ。

適度な緊張感

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私が浪人を決めたときのお話。

私が浪人を決めたときのお話。

共通テストまであと一ヶ月ほど。

勉強してもしても降り注ぐ不安。もうゲリラ豪雨。まぁでもこの時期の受験生なんてきっと皆そんなもん。なんて思い込んでやり過ごしています。

せっかくだからあと残り少ない浪人生活を初心に戻って走りきるために、私が浪人を決めたときのことを書き起こしてみようかな。なんて。

ちょうど去年の12月頃。センターの点数が不安定で目標には間に合わないかなとうっすら感じていた時期でし

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半年間、母以外と会話しなかったら。

半年間、母以外と会話しなかったら。

私は予備校に所属していない浪人生。

朝4時に起床し、愛猫と少し戯れ身支度をしたら、家族が起き出す前に家を出る。

朝焼けを浴びながら向かう先は自宅から徒歩三分の立地にある有料自習室。月一万円で個別ブースを24時間利用可能。

そしてひとしきり勉強して帰宅するのは夜10時。
小学生の妹は既に布団に入り、父はビール片手にうつらうつら。母と適当なバカ話をして腹を抱えて笑ったら、猫と戯れ、その日の復習を

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どうしてもモチベが上がらないときは下を見る。

どうしてもモチベが上がらないときは下を見る。

宅浪の苦しいところ。

ライバルが死ぬ気で爆走してる姿を見られないこと。
ペースメーカー的な授業がないこと。
人と会話する機会がないこと。

するとどうなるか。
モチベーションが低下した際に中々戻ってこられなくなる。

実際、ひどい例だと五月中頃から三週間近く無気力状態が続いたこともある。コロナ休暇で現役生がめきめきと力を伸ばしている傍らで惰眠を貪っていた己の姿を思い出すだけで悪寒がする

それで

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自分が分からない。

自分が分からない。

浪人生になって弱くなった。
些細なことで精神がぐらつく。

昨晩から涙が止まらない。
漠然とした、でもとてつもなく大きな不安感に襲われて、何も手につかなくなる。ふと気を緩めたら涙が出てくる。きっかけも分からない。

こんなことは半年で幾度もあったけど、まだ慣れない。対処の仕方が分からない。

最初は、理由なく泣いて
勉強に向かえない自分を責めた。
でももうそれは止めた。
苦しいとわかっている一年間

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