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『母親は兵士になった―アメリカ社会の闇』の感想

『母親は兵士になった―アメリカ社会の闇』/高倉 基也
 
州兵になることに合意して、たまーにある州兵としての活動に参加
したりして国からお金をもらっていたら、有事(中東における戦争)
の際に後方支援の兵士として強制参加させられ、人生がクラッシュ
してしまった、アメリカに住む『ただの母親』達についての物話。
(その多くは生活に困ったシングルマザーなんだそう)
 
州兵に志願してた母親の方にしてみれば、『自分の住んでる州の
治安を守るという意義もあるし、生活にも困ってるからいいお金に
なる州兵制度に参加しておこう』みたいな感覚だったんだろうけれ
ども。
 
実際のところは、有事になって政府が暴走したとたん、『ただの母親』
だった彼女は、中東で兵役をこなすために軍事訓練に参加させられ、
あれよあれよという間に、中東で後方支援活動として、物資を運ぶ
任務に就いていたのだった。
 
中東の、祖国を攻撃されたゲリラ兵の方々からすれば、後方支援を
絶っていく方が合理的だから、彼女らの運転する大型車両を攻撃
しよう、ということになる。
 
結果、『ただの母親』だった彼女達は、車両ごと爆破されたりして
精神が壊れたり、そのまま死亡したりする。(なんやねん…)
 
アメリカでは、(理由はどうあれ)『州兵に志願した』時点でもう
地雷を踏んでいた、というケースがあるのだ。(なんやねん…)
 
すごくヒドい罠だと思う。 あらかじめ知っていたら、絶対に
参加しなかっただろうに。
 
でも、こういうことはよくある。 現代という時代は、そういう
時代なのだ。
 
上のごとく下もしかりで、私達の生きる日本の社会現実も、多かれ
少なかれそういうところがある。(あるのだ)
 
思考停止せずに、よーーーーーーく世界を眺めておきましょう。
何となく参加したら、爆発するフラグがみつかるかもしれません。
今はそういう時代なんです。(ヒドいな)

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