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Nazori −ナゾリ−@スマホ小説家
2022年12月12日 23:32
「風邪引いて寝込んでるときにさぁ、温かいうどんとか作ってくれるような、そんな彼氏欲しいよね」「わかる〜! 私もうどんみたいな彼氏欲しい〜!」「『うどんみたいな』って、どんな彼氏よ」「ほら、うどん作るときってさぁ、生地を踏んだりするでしょ?」「あ〜、そういやアンタ《ドS》だったね」
2022年12月31日 12:29
「待ってくれ! 頼む! もう一度考え直してくれ!」「無理よ! 私たちはもうとっくに冷めきったの!」「また温め直せばいいじゃないか!」「それでも元通りには戻れないわ! だからサクッと別れてほしいのに、何で……」「蕎麦にいてほしい。君と一緒に年を越したいんだ!」「海老天さん……!!」
2023年1月16日 16:57
「あ〜っ、5分遅刻〜! 彼女を待たせるなんて、《遅刻罪》で罰金なんだからね! あとさぁ、見てすぐに気づかない? 私、髪1センチ切ったんですけど〜。気づけなかった君は《気づけなかった罪》で罰金ね! ってか今、他の女の子見てたでしょ! はい《よそ見罪》〜!」「そういう君は《ウ罪》ね」
2023年2月5日 17:28
プロポーズするために、奮発して彼女をオシャレなレストランに誘った。 だけど料理が届いてまもなく、彼女は鬼の形相で僕の顔面に一杯の水をぶちまけてきた。 しかも茫然とする僕に「このハエが!」とまで吐き捨てて……「動かないで! 今叩き潰してやるから!」 ……トドメに頬をビンタされた。
2023年4月5日 19:36
「遠距離恋愛ってどう思う?」「遠距離とか絶対無理! 悶え死ぬ!」「じゃあやっぱりすぐ会える距離の方がいいんだ」「そりゃそうでしょ! 何ならゼロ距離で抱きしめてほしいわ!」「わかる」「もっと言えばマイナス五センチでもいい!」「融合し始めてるじゃん」「一つになりたいもん!」「怖いわ」
2023年4月6日 12:08
「ミキ子先生、好きです! 付き合ってください!」「そう……わかったわ。じゃあ明日からこなくていいから」「そんな!? もう塾に来なくていいなんて……」「何を勘違いしてるのよ。明日から“子”なくていいって言ってるの! だから私のことは、その……ミキって呼んで」「み、ミキ先生……!!」
2023年4月21日 13:48
「私、アナタのことが好き。だから私と付き合ってほしい」「うん……ありがとう、気持ちは嬉しいよ。でも……」「でも、何? 何か気に入らないところがあるならすぐに直すよ!? それに私、アナタのためなら何でもするから! ゴマでも、墨でも、版画でも!!」「『する』の範囲がかなり狭くない?」
2023年4月23日 13:28
せっかくの初デートなのにアナタは全然手を繋ごうとしてくれない。 もしかして緊張してる? そう思いこちらから歩み寄ろうとしても、アナタは避けるように私の前をツカツカと歩く。 だから思い切ってアナタの袖に手を伸ばし、ようやく掴めたと思ったら。 ……弾けるように、彼の服が全部脱げた。
2023年9月19日 12:21
「いってらっしゃい!」「行ってきます」「…………」「……何?」「いや、『何?』って。出かける前の《チュウ》は?」「何だよそれ、いつもしないでしょ」「たまにはいいじゃん!」「しょうがないな……あっ、ちょっと待って。先にトイレ行っとこうかな」「出かける前の《大》と《小》はあるんだね」