自分を大切にするって?
自分を大切にするって、なんだろう。どういうことなんだろう…。
私は長年、自分のことが好きじゃなくて、むしろ嫌いで嫌悪感を抱いて生きていました。
とにかく自信がなくて、死んじゃえばいいなんて思うこともありました。
名前も好きになれなくて、自己紹介も嫌いでした。
何かをしないと自己肯定感が保てないような、焦燥感や不安感をいつも抱えていて、いつになったら安心して生きていけるんだろう。
いつになったら自分らしく生きてよいのだろう。
いつになったら・・・
そんな漠然とした、いつかは社会に必要とされる人間になって、安定収入を得て、楽しく暮らしたいという理想を想像しながらも、理想とは真逆の自分を否定して、もっと勉強しなくては、もっと効率的に仕事ができるようにしなくては、と好きなことも趣味も忘れてソワソワと焦りながら過ごしていたのでした。
さらに根底には、高校生のときに発病したパニック障害から、だんだんと回復して軽い不安障害となり、社会人になってからも病院へ通う時期もあったりなかったりを繰り返していました。
生まれたての30歳になりました
そんな中、転機が訪れました。
30歳にさしかかるころ、体調を崩してとうとう体が動けなくなりました。
いろいろなことを我慢しすぎました。
自分が楽しめること、好きなことを後回しにしすぎました。
きっと病院ではうつ病とかっていうのでしょう。
動けないって、こういうことかあ〜と思いました。
パソコンで例えるならば、本体がショートして強制終了されてしまったような。
思考も働かず、記憶も飛んでいて体に司令を送ることができませんでした。
少量のごはんをゆっくり食べる、トイレに行く、お風呂に入る。
非常にスローな動きで最低限のことをして、それ以外はベッドや床に横たわっていました。
横になったまま手のひらを動かして、指が動くなあ…動かそうとしないと動かないんだなあ…
とかって、生まれたてのような不思議な感覚で見ていました。
そう、生まれたて!
これこそ転機でした。
せっかく生まれたてなのだから、人生を自分のために生き直そうと思い、自分を大切にするってどういうことなのか?を考えはじめました。
感謝することが自分を大切にすること?
いろいろな方の記事や動画をみてみると、自分を大切にするというのは「感謝すること」と言っている方が多くいるように思います。
なぜ?どういうことだろう?と最初は思っていました。
これは、ずっと生きにくさを感じて生きてきた人にとっては想像しにくいかもしれません。
とにかくやってみよう!と思い、日々感謝できることを手帳に書き出しました。
今まで感謝するという習慣がなかった私(今ではこれこそ異常すぎると思うのですが、機能不全家庭では感謝されることもすることもなかなか無かったりします)、たった一日振り返って見ただけでも、どれだけの人に支えられて生きているのかが実感できました。
そして、他人に愛情を求めるのではなく、自分で自分の欲求を満たしていく精神的自立を目指しました。
それは自分で何でもするべき!という考えではありません。
周りの人に助けてもらったり、支えてもらったり、協力してもらったりして
そしてそれを自分からお願いする、手配する、感謝するということです。
もし希望に沿わないことがあったとしても、他人を責めない、自分も拗ねない。だってそもそも、何かしてもらえるというのは有り難いことなのだから。
生きているのも自分の意志であり、生きるために誰かが力を貸してくれたり、自分が求めていることを他人がしてくれる、それはとても尊く有り難いこと。
それは私が他人にする立場であっても同じで、当たり前ではなく感謝されてよいこと。
感謝をすることでお互いに尊重することができて調和的に存在することができます。
ちょっとスピリチュアルなお話
ちなみに、感謝をすると、それは言葉に出さなくても相手に伝わっています。
もちろん言葉で伝えるのがいちばんよい方法かもしれませんが
小さなことや後から思い返したことや、例えばコンビニのお弁当を食べているときに、作ってくれた人に伝えることができないとき。
毎日水道を使っても、水道局の人にお礼を言ったりできないですよね。
いままで無愛想だった家族にも、いきなり感謝とか恥ずかしい‥なんてこともあります。
だけど、感謝の気持ちは言葉に出さなくても伝わって、さらには循環していきます。
心のなかで「ありがとう」とあたたかなエネルギーを送る気持ちで伝えてみてほしいのです。