夏の短歌2024⑤【短歌】-踏切-
すれ違う 夏の日差しに 憚れて
振り返っても 車窓の雲
生き急ぐ この先の予定 シミュレーション
踏切の前 垂れる汗
群衆が 集まる目的 人任せ
ここでは皆 列車に煽られて
位置について、よーい、ドン!あの夏
苦い記憶で 通過待ち
あと少し 線路で切られる この距離を
煩わしくって 手をフライング
信号機 けたたましく鳴る カンカンカン
凛々しく咲いてる アジサイは白
逢いたくて 帰り道はこの 線路だね
線路は続くよどこまでも
赤・青・白 空が闇を集めてきて
隙間風が 心地良くなる