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立ち止まらないと先に進めないときもある

 息が切れる

 まって! まって!

 走り続けて 息が切れる

 いつまで経っても
 どこまで走っても

 追いつけない

 まって! まって!

 走り続けて 走り続けて

 息が 切れる

 どこまで走っても
 どこまで行っても

 届かない

 まって! まって……

 立ち止まりたい
 もう終わりたい

 私は 何のために 走っている?
 私は 何のために 走っている?

 酸素の足りない頭に
 鈍い思考が巡りゆく

 私は 何のため
 私は なにゆえ

 走っているのだろう

 息が 切れる
 糸が 切れる

 あぁ 私は 私が 走る理由など

 初めからなかったんだ

 いつまでも追いつけないものに縋って
 いつか追いつけるものだと信じきって

 手につかめたら幸せになると嘯いて

 私は 私を 殺して 走っていた

 まって まって

 私を 待って

 息を 整える

 景色が 鮮やかに 見える

 私が待ち望んでいたものは これだったのだ

 私が待ち望んでいたものは これだったのだ

 初めから 初めから

 まって まって 私を まって

 私の心を 私の声を

 ゆっくり ゆっくり

 聞いて 知って

 ただ この道を 歩いて いこう

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。