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『謎の香りはパン屋から』読了
一番好きなパンはベーグル。どうも24歳社会人です。
このミス(このミステリーがすごい」)受賞作とあって書店の一角に並んでいたのを見かけて手に取ったのがきっかけでした。私は本を買うときには、大抵あらすじや、さっと中身を流し見てレジへ連れていくか健闘、いや検討します。ただ今回の購入理由は何といっても、可愛過ぎるイラストが描かれた表紙。あったかい色使いのイラスト。どこかジブリ感のあって、ちょうど魔女の宅急便のグーチョキパン屋が重なりました。
まぁ要するに、表紙買いってやつです。
本の表紙って個人的によく見ちゃうんです。今までいいなと思ったのは、知念実希人さんの書かれた『硝子の塔の殺人』の表紙。すごく綺麗で見惚れた記憶があります。
表紙の話はこのくらいにして今作の感想を。笑
ミステリーが大好きな私ですが、人の亡くならない作品はほとんど読んだことがありませんでした。して、これから少々過激なことを言います。
私はどうしてもミステリーに対して、"殺人"だとか、"密室"とか、"真犯人"に"行方不明"だとかいうワードを欲してしまうきらいがありまして。
表紙買いしたのはいいものの、ワクワクとどうだろうかという気持ちが半々でした。が、読み始めてすぐ杞憂に終わりました。めちゃくちゃ面白いやんけ。
【あらすじ】
全五章の日常系ミステリー短編集として構成されており、大阪は豊中にある個人経営のパン屋さん『ノスティモ』そこで働く女子大生の小春を中心に、謎や事件が巻き起こっていくといった内容です。
【読んだ感想】
土屋うさぎさんの作品を初めて読ませていただいた今回でしたが、読みやすい上、とても綺麗にまとめられている印象でした。あと普通に泣けます。どの章も、温かい気持ちにさせてくれます。
何より、小春のバイト先が主な舞台とあって、ついこの間まで大学生だった(といってももう2年経ちますが)私としても、どこか親近感が湧いて楽しく読むことができました。
焼きたてパンのようなあったかいミステリー。こういうのもアリだなぁ。東海オンエアの虫眼鏡さんがオススメしていた、米澤穂信さんの『小市民シリーズ』こちらもまた学園と日常系ミステリーとのこと。読んでみようかしら。
最初に話した表紙の話にはなりますが、この魅力的な表紙があったからこそ読むことができた物語だったのかもと思うと、これまた良い出会いだったなと思うわけです。
甘いものはそこまで得意ではない私ですが、シナモンロール、食べてみようかなって思えた今回でした。大好きなブラックコーヒーと合わせればいけるでしょう。彼と違って、コーヒーがかかって困るものも無いですが…
甘いというか、甘酸っぺぇ!笑
てことで、これからパン屋さんにでも行こうかなと思います。シナモンロールあるかな…