「小さな情報でも発信する意識を持つ」博而寡要
博しかるに要寡なし
―博而寡要―
[原文](史記 太史公自序)
博而寡要、勞而少功
[書き下し文]
博にして要寡(すく)なし、労して功少なし
[原文の語訳]
学識は豊富だが要領を得ない、苦労しているが功績は少ない
[解釈]
由来は、儒学は様々な学ぶべきことは多いが、政治に実務に直結するとなるとそれは少なく、労を費やすことは多いが実績としては残るものではないということで、広く知識を持っているが、実際その知識を使う用途があまりない、もしくはうまく使いこなせていないということです。
せっかく辞書や百科事典を持っているのに活用していないということはありませんか?
インプットばかりしていてアウトプットができていない、持っている情報をうまく発信できないなども当てはまりそうです。
このnoteにしても、せっかく有益な投稿をしているのにタグの設定が不適当で、求める人に届いていないということもあるかもしれません。
われわれの周りでも英語検定や漢字検定を始めとした様々な資格を有していながら、それを武器にしていない人がいたりします。
一方で学歴もあり知識も豊富と看板持って登壇したクイズ番組で、からっきしという人もいますよね。
知識を能力に置き換えてみると
高性能のスポーツカーや積載量の大きいトラックがあるのに道路が整備されてなかったり、高性能の家庭用ゲーム機が登場しながら、その性能を発揮できるソフトがないという事があったと聞きます。
世界一のスーパーコンピューター「富岳」は前代の「京」よりも使い勝手が向上したそうです。処理能力が高くても使い勝手が良くなければ実用化した場合に成果が出しにくいのは明確です。
もっている知識は発信しなければ宝の持ち腐れです。また些細な知識や情報であっても、他の人にとっては貴重な情報である場合が往々にしてあります。出し惜しみではないですが、たとえ小さな情報でも発信する機会を増やす意識を持ちたいものです。
ただし、それを鼻にかけるのはいわゆるインテリですから、そう受け取られないように注意しましょう。
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