春一番。
「ニャチ」と「にこ」の病院の帰り。
車の中は静かだった。
にこの年1血液検査の結果は、若干数値が高い内容があったものの、とりあえずは様子見ということに。
ニャチは先月より数値が高くなってしまったが、
こちらも来月まで様子見に。
良くも悪くもない、グレーの結果。
とりあえず無事に終わったことには安心したものの、
何となく気持ちがモヤっていた。
ポチッとカーラジオをつけた。
聞こえてきたのは懐かしいイントロ。
昔、好きだった人が好きなアーティストの曲。
それまで興味のなかった洋楽を聴き始めたのは、彼の影響だった。
ベストヒットUSAは毎週見ていた。
小林克也の知識に憧れた。
(その後の番組『超人ハルク』も見ていた)
一瞬で時間を飛び越えた。
「あの頃」を絞ったジュースの一気飲み。
いろいろ混ざっていて、濃いわ。
「あの頃」は、真っ直ぐに、全力で、生きていた…。
私の中を春一番が通り過ぎた。
モヤっているヒマなんかない。
「ニャチ」と「にこ」に、最後まで猫生を楽しんでもらわないと。
ニャチにこを、もっともっと幸せにしてやる。