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今日の買物#7 自分好みになっていくコンビニの買物

近所にコンビニがオープンした経験が何回かあります
家の近くにセブンイレブンがオープンしました。以前はブックオフだったところです。ブックオフが閉店してから1年くらい、ここはずっと閉まったままだなと思っていたら、セブンイレブンがオープンしたのです。さっそく覗いてみました。

「これは、以前みた光景だな!」
「そうそう、オープンしたての売り場の感じ!」

こんなふうに感じました。コンビニが近所にオープンして、どんな感じなのか覗いた経験が過去に何回かあって、その経験をまたここでもした感じなのです。その感じとは、一言で言えば、「なんか買いにくい」というのがしっくりきます。「なんか買いにくい」の原因は、明らかです。それは自分が「ふだん買いそうにないモノ」にあふれているからです。スイーツの新商品だったり、売れ筋の飲料だったり、ふだんあまり見かけないものが並んでいます。それが大量に並んでいます。新店オープン記念という名目で、単品大量陳列されているのです。この見慣れないモノの大量陳列も「なんか買いにくい」の原因になっています。

新店オープンは、出店サイドの祭り???
コンビニの新店オープンは、いわば祭りです。この祭りは実は出店サイドへの意味合いが大きいのではないかと思います。コンビニはフランチャイズの仕組みで動いています。例えば、その新店のオーナーの新しいビジネスへの挑戦の景気づけの意味合いなどが大きいのではないでしょうか。コンビニは私たちの近所にあり、生活に密着した買物がメインです。日々の買物に祭りはそれほど必要とされていません。買い手にとっては、「いつものモノを、いつものように買える」ことが大事であって、「なんか買いにくい」のはコンビニっぽくないなぁ、と思ってしまいます。

祭りが終わって、自分好みの買物ができるようになる
祭りはいつか終わります。終わったあとはどうなるのか。売り場のほとんどを占拠していたふだん見慣れないモノは徐々に消えていきます。そして、売り場に日常が戻ってきます。見慣れないモノが占拠していた売り場には、ふだん使いのモノが並ぶようになります。でもまだ「なんか買いにくい」感じは残ります。だいたい良いのだけれど、ちょっとフォーカスが甘い感じ。そんな感じが残ります。例えばお弁当売り場のパスタ。ペペロンチーノじゃなくて、ナポリタンが欲しいんだけどね。それも大盛りのやつ。といったちょっとした違和感?不満?のようなものです。そして、しばらくすると大盛りナポリタンが登場します。「よし、やっときた!」と思って買い続けます。やがて大盛りナポリタンは、「いつものモノを、いつものように買える」という定番商品になります。ここがコンビニのすごいところです。

POSシステムの単品管理
コンビニは、POSシステムで単品管理をしています。POSシステムでは、レジで店員さんがバーコードをスキャナーで読み取って、大盛りナポリタンが1個売れたことをデータ化しています。単品管理とは、「パスタが1個売れた」ではなく「パスタの大盛りナポリタン」が1個売れたと単品単位で管理することを言います。コンビニでは、このシステムが買物する度に動いていて、すべてがデータ化されています。そのデータを読み解けば、「この前オープンしたあの店では、大盛りナポリタンが週に10個も売れているな」「では、大盛りナポリタンを来週も10個仕入れて売ろう」となります。買い手から見ると「いつも買っている大盛りナポリタンが、いつも通り売っていて安心だ」となるわけです。このように、「なんか買いにくい」新店の品揃えは、一人の買い手に対して、1対1の対応をしているわけではありませんが、自分好みに徐々に馴染んでくるのです。

買物の主導権は買い手にある
作り手がいてモノを作り、それを仕入れた売り手がいてお店で売っている。お店で売っているから、買い手は買物ができる。そんなふうに考えがちですが、実は違います。買い手が欲しいモノを買い続けるから、売り手は作り手からたくさん仕入れ、作り手はたくさん仕入れてくれるからたくさんつくるのです。買物の主導権は買い手にあるのです。コンビニの新店がオープンする度に、こんなことを考えるようになりました。新店が「なんか買いにくい」から、「自分好みに馴染んでくる」までは時間は掛かりますが、このような経験は何回かしました。買物の未来は、コンビニに限らず、ネットショッピングでも、この感じがもっと進むのだろうなと思います。そうなったら、買物はもっと便利で楽しいものになるに違いないでしょう。

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