個別最適な学びについて考える(8)ー坂元昂(1974)授業改善をめざす授業の分析ーから
個別最適な学びを考えることで,絶対に求められてくることは授業改善だと思います。子ども主体にしようと思っても,授業改善が求められます。また,環境が変われば授業改善が求められます。
全体的に切っては切り離すことができないものが授業改善だと思われます。
そのため,授業改善という視点からも授業のことについて考えていかなければなりません。
それでは,本日は,「坂元昂(1974)授業改善をめざす授業の分析.現代教育工学,39:5-12」からです。
これは,授業内容に関して分析することに何の意味があるのかについて書かれたものです。
子供にとっては振り返ることで,学習の定着の助け(内容),学習方法の反省(方法),学習態度の反省(意欲)のことについて考えることができます。一方で,学習の感想は大事だと思いますが,こうしたものは意欲のみの反省になってしまいます。
子供たちの振り返りは,教師の授業改善にも役立つものにもなりますが,個別最適な学びについて考えていくことにも必要なものです。しかし,乾燥のようなもので終わってしまえば,なかなか最適な方法までは辿り着かないのではないかと考えます。
また,子供たちの振り返りには,授業の内容について批判的に書かれるかもしれません。こうした内容を見て,教師は授業改善を図っていかなければならないと考えます。最後の文章が,教師ではなく自分のクラスの子どもに言われる一言だとしたら,直さなければと強く思うものにもなりそうです。
授業の分析が何に役立つかに触れられて書かれている文章です。確かに,授業分析をすることで,これらのことがわかるようになり,さらに授業改善につながるということですね。
たくさん授業を見に行っている人と,見に行っていない人では考え方が違うと,院生になってより感じます。
「授業分析」「授業改善」は,表裏一体的な部分もあると思うので,個別最適な学びにするために,個について考えることができるような授業分析をしてみるといった教師側の工夫も必要になりそうです。
本日は以上で終わりにしたいと思います。また,次の記事でお会いしましょう。