個別最適な学びについて考える(9)ー梶田叡一(2001)教育評価ーから
以前,紹介しました「小金井正巳,森川久雄(1975)行動目標と授業の科学科」から目標のことについて触れました。
目標の時に絶対と言ってもいいくらい引用で使われることが多い,梶田先生の本を選びました。
読んでいていつもすごすぎると震えてしまうのは,目標について触れているのに,本のタイトルは『教育評価』なんですよね。大事なことなのでもう一回言うと『評価』なんですよ。
読み進めていけばわかりますが,目標と評価がいかに表裏一体の存在であるかということを感じれると思います。
今回の記事では,全て触れることができないのが残念ですが紹介していきたいと思います。改めて,「梶田叡一(2001)教育評価.有斐閣,東京」を紹介していきます。
教科書通りに授業を進めることができるのはもはや当たり前で,そこに教師なりのねらいやねがいがあるかの方が重要になりそうです。
教師側の人間が,この単元や学習内容で何を身につけてほしいのかという明確なねらいがないといけないわけです。
ただ,自分よがりすぎてもダメなので学習指導要領があるのではないでしょうか。何を身につけるべきは,指導要領に書かれているはずなので照らし合わせながら,子どもたちと共有して考えていくことが個別最適な学びに近づける一歩になりそうです。
これは行動目標の種類です。行動目標とは,指導や評価のめあてとなるものとして目標は行動の形(動詞のような)で記述されねばならないとしています。
一例として,「〇〇を調べることができる」であれば達成目標であり,「〇〇について説明しよう」であれば向上目標になります。向上目標の方は,説明するために何をすればいいかと分解して,最終的に説明することができれば達成となります。
このように分けていくと,達成目標よりも向上目標の方がより難しくなっている気がします。自分もよくやってしましたが,算数の授業で説明しようを使いまくると,うまくいかないなんていうことがあります。それは,いかに難しい目標であるかということを理解できていなかった勉強不足の反省です。
この前の小金井先生の本と合わせて読んでみると,自分が子どもたちに示している目標の甘さに気づけると思います。自分も実践をする際にはそんなことを照らし合わせながら考えている時がありました。目標が子どもたちの学習を左右しますね。
個別最適な学びと目標の関係に関しても調べていきたいですね。
では,またの記事でお会いしましょう。