鹿児島県への台風10号襲来・停電復旧作業の裏側
南電工の総務部で採用・広報を担当しているフルカワです。
8月末に襲来した台風10号・・・日本列島各地に大きな被害をもたらした台風でした。
お住まいの地域は大丈夫でしたか?
台風10号による被害を受けられた皆さまには、
謹んで心よりお見舞いを申し上げます。
今回は電工会社として、停電復旧作業の裏側でどんな事が起こっていたのか、ほんの少しだけご紹介させていただきます。
※以下、敬称略
配電委託工事会社は九州管内で14社、鹿児島県内では3社
九州管内の送配電網は九州電力送配電が担っています。
街中で見かける電柱・配電線を「配電設備」と呼び、九州管内では14社、鹿児島県では南電工を含め3社が配電委託工事会社として配電設備の建設・保全業務を担っています。
また、電柱を建てるための建柱工事や、樹木の伐採、現場のガードマンなど他にも多くの協力会社が連携し、日々の工事や保守・管理を行っています。
非常災害時には非常災害対策組織が設置される
台風上陸や接近など、停電発生の恐れがある場合、九州電力送配電が司令塔となり、速やかに復旧作業が開始出来るように、非常災害対策組織が設置されます。
今回の台風10号では、弊社は姶良・大口(伊佐市)に設けられた前進基地の指示の元、災害復旧に従事しました。
台風10号襲来・長引く停電
8月29日深夜付けの南日本新聞の報道によると、「鹿児島県内では29日、最大で総戸数の22.7%に当たる約22万5320戸が停電に見舞われた」とのこと。
暴風による飛来物接触や倒木の影響により電線が切れてしまい、停電に至ったケースが多いようでした。
今回は地域によっては停電が長引き、沢山の方にご迷惑をおかけしました。
復旧作業は被災箇所の確認、安全性の確保が確認されてから開始となります。台風10号は極端に進行が遅い台風であったため、停電の戸数が増え、長引く状況に関係者もヤキモキしていました。
復旧作業は深夜まで及ぶ
弊社の作業員は、前進基地や近隣のホテルに宿泊待機しており、復旧作業は8月29日早朝から開始となりました。
復旧作業は深夜に及び、対応にあたった作業員は深夜まで激務が続きました。
復旧作業に人員を割きながら、通常の業務も遂行する必要があり、他にも多くの支援要員が遅くまで勤務となりました。
復旧作業は時間との戦いになるため、作業員は早朝から業務を開始。
最終的に九州電力送配電から復旧完了のお知らせが案内されたのは、9月1日 20時過ぎでした。
人々の日常・暮らしを支える企業として
私は採用担当として、年間を通じて県内外の高校を中心に学校訪問を行っています。
企業説明の時間をいただく際に「南電工ってどんな会社なんですか?」と質問を受けますが、私は「皆さんの当たり前の毎日を守る会社です!」と自信を持ってお伝えしています。
そんな話をすると、「電気工事の会社じゃないんですか?」と返ってきますが、電気工事はあくまで手段。
会社の目的は人々の日常・暮らしを支える企業として、電気の安定供給に務めること。
これは会社が創業された67年前の1957年から、歴代の先輩たちから受け継ぎ、守り続けている大切な考えです。
今回は鹿児島県内の活動でしたが、要請があれば県外に応援作業に行くこともあります(2016年の熊本地震や、2019年の房総半島の台風災害にも行きました)
それらの現場に出向いた経験者曰く「台風や地震など災害が起きる場所に行くのは危険だし、体力的にも大変ですが、被災した多くの方から感謝の気持ちやお礼の言葉を沢山いただき、とてもやり甲斐を感じました。」と話されていました。
今回の災害を通じて、改めて「日常」とは沢山の企業やそこに従事する方々の努力で成り立っているのだと感じました。
台風などの災害復旧に携わっている沢山の方に感謝と敬意を表すと共に、被害を受けた方々が少しでも早く穏やかな日常が戻るよう、心からお祈り申し上げます。