海外邦人に愛好者の多い、「米麹作り」を始めてみた(味噌・醤油・みりんの原料)
こんにちは。ベトナム時代の同僚がいつの間にか麹の専門家になっていて、オンラインでワークショップを開催していて、気にはなっていました。
とはいえ「自分で味噌は作るけど、さすがに麹を作るのはハードル高いかな」と思っていました。
しかし、そのワークショップに別の元同僚も参加すると聞いて、同窓会のような気分で申し込んでみました。
麹造りは伝統的なものなので、用語がいちいちカッコ良くて萌えますw
1日目 水切り・ 蒸し・蒸しとり・種切り・包み込み
お米は、いつも使っているベトナム産日本米300g。プノンペンだとイオンで売っているオレンジっぽいラベルがついているやつです。シェムリアップでは何故かセブンイレブンで売っています。
前日から水に浸し「かしが来た(指で潰せる)」ようだったので水切りしました。
お米を蒸します。お米から蒸気が上がってから35分。
蒸気が上がったら蓋をします。
本当は蒸籠で蒸したかったのですが、蒸籠に米が入りきりませんでした。蓋だけ活用。
「蒸しとり」蒸した米を冷まします。
お米が40度くらいになったら、「種切り」をします。種麹を全体に振りかける作業です。種麹はびっくりするくらい軽くて小さいです(20gとか)。もう、日本から大量の乾燥麹を持ってこなくていいんだ…という妙な安堵がありました。
種麹はかわしま屋さんで購入しました。
この後、米を耐熱ガラスのグラタン皿に入れて、蓋をし、保温しました。
40度弱を保つと良いのだそう。11月初旬時点でのシェムリアップは最低気温25度、最高気温32度くらいでした。60度の湯たんぽをグラタン皿と一緒にアルミの保温袋に入れて、さらにユニクロポケッタブルダウンで断熱しました。
朝 4:00 am checkと書いてあるのは、次の日アンコールワットの朝日を見に行く約束があったので、その前に温度確認を忘れないようにです。この日の作業が一番大変でした。おやすみなさい。
2日目 盛り(・仲・仕舞)
朝4時に米の温度を確認して、34度だったので再び60度の湯たんぽを入れ、アンコールワットに行ってきました。
家に帰ってくると35.7度。いい感じです。
夕方、「盛り」という作業をしました。米の表面1-2割に白い点々が出来たら、発芽しかけているということで、塊をほぐして全体を混ぜます。
湿度は必要なので、堅く絞った布巾を被せるのですが、米自体に布巾がくっついてしまうと菌が成長しなくなるそうで、苦肉の策で圧力鍋用の蒸し器底上げの金属棒を使って空間を作りました。
オンライン講座なので、ノート取っています。資料は共有してくれるのですが、自分で取ったノートは後でサッと見返すことができて便利です。
3日目 酵素蓄積期
朝起きてバットをみると米がホワホワしていました。「え、かわいい…」香りもいいです。
バットに入りきらなかったので引き続きグラタン皿も使っています。
この日は1日外出していましたが、温度管理に気を付ける時期(最初の24時間)は超え、勝手に自家発熱する時期になったので楽でした。
もっさもさになっていました。
ふんわふわ。
食べると、甘くて美味しいのです。固まった甘酒のようですね。
顕微鏡では胞子のつぶを発見
長男が小学生の時に、学研の付録でゲットした簡易顕微鏡が大活躍。
麹が出来ている実感が湧いてきて、麹で何作ろうかなーとワクワクしてきました。
最終フェーズ。菌が最高潮の感じがしたので、ここでストップさせました。
「出麹(でこうじ)」し、「枯らし」作業に入りました。
麹を外に出して広げ、乾燥させます。
我が家にはドライマンゴー作成用のネットがあったので、それを使って広げ、シーリングファンの下で乾かしました。
自家製米麹から作ったもの
1 塩麹
生麹200g (乾燥麹170g)、天然塩60g、水200ml というレシピをネットで見つけ、容器に入りそうなのが90gくらいだったため、全体を約半分にして仕込みました。
Lock'n'Lock の容器に入れました。関係ないですがこれ「ロックンロック」って読むんですね。韓国ママ友が言っていて、あー確かにと思いました。
2 醤油麹
塩麹より作るのがさらに簡単と聞き、仕込みました。作ってみたらその通り、塩麹は水も塩も量を測らないといけないですが、醤油麹の場合、醤油が「水+塩」のようなものなので、醤油を麹がつかるくらいに注ぐだけです。
3 イマイチ自家製味噌の再生
そして、他に何か作れないかなーと探していたところ、こんな記事を見つけ、コロナ期に仕込んでいまいち(塩辛すぎ)だった味噌に「増し麹」をしてみました。
その名の通り、イマイチ味噌に麹を足すだけです。
2ヶ月ほど様子見です。捨てるには忍びなかった自家製味噌は生まれ変わるのか。楽しみです!
胃腸弱め・軽いアトピーがあるので、発酵食品は日々取ろうと思っていましたが、おかめ納豆が3パックセット5.8ドルに値上げされた(去年は3ドル台だった)のを見て、こりゃ日用品ではないわと諦めていました。
自家製麹はそんな我が家の救世主になりそうです。