🌍地球に優しく【短編小説】サクッと２分ショートショート！

「地球に優しい空気清浄機」

というキャッチコピーに惹かれて、新しい空気清浄機を購入した。

動画やSNSのインフルエンサーの影響で、地球の環境を考えるようになったからです。

今までは、何も考えす生活していたが、未来の地球の為に一人ひとりが、いろいろと考えるべきだと思い始めたのです。

温室効果ガス、肉食と地球温暖化の関係など、詳しい事までは理解できませんが、私達人間の出来る事は沢山あると思います。

そして、今回購入した空気清浄機は「地球に優しい空気清浄機」です。

きっと、地球の為の素晴らしい機能が備わっているのでしょう。

期待に胸を膨らませ、電源のスイッチを押しました。

静音の状態では普通の空気清浄機のように思えました。

しかし、私はこの空気清浄機から、地球に優しい素晴らしい現象が起きているんだとワクワクしています。

更に、威力を強め、静音から中へ、更に大へとスイッチを切り替えました。

吸引する音が大きくなり、沢山の空気を吸っているのがわかります。

そして、浄化された空気が排出されているのでしょう。

そのとき、私は大の項目の上に究極という、見慣れない項目を見つけました。

私は更なる効果を期待し、スイッチを押し究極にモードを切り替えました。

その直後、轟音と共に私の両手が、空気清浄機の吸入口へと吸い込ませます。

只事ではないと思い、慌ててモードを切り替えようとしますが、両手は吸入口に入っているため、私にはどうする事もできません。

そして、私は徐々に吸入口へと吸い込まれていきます。

あの狭い吸入口にどういう原理が起こっているのか、私が吸い込まれていくのです。

頭までがスッポリと入り、私は思ったのです。

地球にとって、優しい事は私自身が消滅する事なのではと……。

吸入口には、私の腰まで吸い込まれました。

その時点でこうも思いました。

人間という存在自体がいなくなることが、地球に優しい事なのかもしてないと……。

そして、私は空気清浄機に体の全てを吸い込まれました。

私は地球の為に素晴らしい事をしました。

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