最高の「悪役の最期」
趣味の物書きのつぶやき
バトルものや、ファンタジーものなど、「悪役」を倒さなければ「決着」がつかないタイプの小説の場合、【「悪役の最期」をどうするか】で、物語の印象が、ガラッと変わると思います。
……ぶっちゃけ。
「悪役の死」を読みたいか、否か。
その答えは、人それぞれ。
そしてまた、その悪役が「決着」に至るまでの間に、何をしてきたかにも依ると思います。
なので、絶対に「こうだ」! という答えなんかありませんが、やはり「人が死ぬシーン」は心がざわつくと思います。
丁寧な扱いをしなければいけないと思うのです。
丁寧と言っても、そこに文字数をかける、という意味ではありません。
よ~く悩み抜いて書かなきゃいけないよなぁ、と。
もしも、その悪役が、救いようもない悪党であるのなら、むごたらしい死を描いたほうが「読者の胸がすく」こともあるかもしれません。
ですが、どちらかというと、「詳細に描かれた死のシーン」を読みたいと思う人は、あまり多くないんじゃないかなぁ……。(どうでしょう?)
だから、「翌日、●●(悪役の名前)の死刑が執行された」みたいなと、サラッとした一文で済まされる、なんてこともあると思います。
それも良いんじゃないかと思います。
あるいは、「死が確定していたのに、許される」展開もあるかもしれません。
正義漢の主人公の言葉に心を打たれ、改心した――などというように。
主人公の手は、できるだけ汚さないほうが、読者としては心安い気がするのです。
しかし、「悪役」の犯した罪がとても重い場合、「延命される」展開だと、読者は受け入れられないかもしれません。
それまでの悪行を鑑みると「納得いかーん!」となるわけです。
――では、「悪役の死」が、絶対に必要である場合。
どんな「悪役の最期」なら、読者が良しとしてくれそうでしょうか?
その答え。
ひとつとは限らないと思います。
ですが、私は、これかな、と。
「悪役が自分の命を掛けて、主人公側のキャラを助ける」
たとえば、「仲間キャラが、主人公を助けて死んでしまった」ときは、主人公の心に傷が残り、読者も喪失感を覚えると思います。
ですが、「悪役が、主人公を助けて死んでしまった」だったら……?
ちょっと嫌な言い方なのですが、それほどのショックはなく、むしろ、「悪い奴だったが、最後に善行を働いたから、まぁ、いいか」という気持ちになるような気がするのです。