「主人公」という役割
趣味の物書きのつぶやき
すべての人が、自分の人生という舞台の「主人公」である。
――とは、よく聞く言葉かと思います。
実際、その通りだと思います。
……しかし、なのです。
やはり、小説をはじめとした「創作物」において、「主人公向き」のキャラクターというのは、どうしても存在する……と、思います。
主人公にするのなら――。
勇者の幼なじみではなくて、勇者本人。
悲劇の王女の侍女ではなく、王女自身。
これが王道かと思います。
もちろん、幼なじみや侍女が「主人公」も、ありだと思います。
しかし、その場合は、勇者が頼りない奴で、幼なじみがこっそり助けている。
あるいは、悲劇の王女は、侍女の助けがあって初めて、幸せな未来が開ける。
――など。
とにかく、主人公が「活躍」しなければなりません。
何故なら、読者は、創作物を読んで、ドキドキ・ワクワクしたいのですから(……たぶん)。
そんなわけで、活躍させやすい能力や、立場を持ったキャラクターが、自然と「主人公」になりやすい……。
……でも、今まで読んできた創作物の中で、私は必ずしも「主人公」が好きだったとは限らないんですよね。
どちらかというと、ちょっと斜に構えた脇役のほうが好きだったなぁ……。
というわけで、自作品の主人公は「主人公っぽいスキル」を持たない奴なのですが……。
活躍させにくい!!!
書けば書くほど、先人たちが「勇者」や「王女」を主人公に据えた理由が分かってきます…………。