キャラの「装備品」は、どのくらい読者の記憶に残っているんだろう?
趣味の物書きのつぶやき
キャラクターの「装備品」。
「そのキャラが持っている」ことを、読者はどのくらい記憶してくれているのでしょうか?
勿論、「母の形見の指輪」を持っていたために、主人公が事件に巻き込まれる――というような展開であれば、誰もが覚えていると思います。
しかし、主人公ではなくて「脇役」が、「いつも身につけている」というだけの装備品だったら……?
私の執筆中の作品の中に、「赤いバンダナ」を額に巻いている「脇役」がおります。
それは、亡くなった恋人が彼に巻いてくれたものなのですが、初登場から、そんな説明は書けません。なにしろ、脇役ですから。
しかし、いずれ「亡くなった恋人」の話がでてきたとき――
○「あー! 彼がいつも巻いているバンダナは、そういういわれがあったのか!」
×「えっと……? バンダナなんて、巻いていたっけ?」
――ですよね? ○のほうであってほしいですよね?
そんなわけで、彼がバンダナを巻いていることを読者に印象づけるために
しきりに手で触れさせてみたり……、
怪我をしたときに包帯代わりに傷に巻かせてみたり……、
――と。
作者としては地味な努力(描写)を重ねてきました。
さて。
その努力は実ったでしょうか?(読者のみぞ知る)